降格危機は「サポーターの力不足」!? Jリーグ・清水エスパルス、前代未聞の横断幕に賛否
#サッカー #Jリーグ
Jリーグセカンドステージ優勝1回、ナビスコ杯優勝1回、天皇杯優勝1回と、Jリーグを初期から盛り上げ続けてきた清水エスパルス。先日、イングランドプレミアリーグのレスターシティに移籍を果たした岡崎慎司など、数多くの日本代表選手を輩出している、言わずと知れた名門クラブだ。
そんな清水エスパルスが今、J2降格の危機にある。“オリジナル10”と呼ばれる、Jリーグ発足時に加盟した10チームの中で、降格経験のないチームは、鹿島アントラーズ、名古屋グランパスエイト、横浜Fマリノス、そして清水エスパルスのわずか4チームのみ。しかし今シーズンは、ファーストステージを最下位で終えてしまい、今月7日から始まるセカンドステージで余程の躍進を見せない限り、降格は免れられない状態に陥っている。そんな中、ファーストステージ最終戦でサポーターが掲げた、ある“横断幕”が話題になっている。
「普通、サポーターというのは、調子の悪いチームに対してブーイングを浴びせたり、あえて厳しい言葉を投げかけることによって選手を鼓舞し、立ち直りを図ろうとするものです。しかし、先日の試合で掲げられた横断幕には『ここまで12番目の選手も力不足でした』と、サポーターである自分たちのせいにするものや『後半戦はもっと力に! やってやろうぜ!』と、驚くほどポジティブなものでした。サポーターにここまで言われたら、選手も頑張るしかないですよね。」(スポーツライター)
確かにどこの国のサポーターも、不振のチーム対してはブーイングや野次を飛ばし、時には選手が乗っているバスを取り囲んでチームに危機感を与えるやり方が主流。実際のところ、他のクラブのサポーターは今回の清水サポーターの姿勢をどう見ているのだろうか?
「もちろん珍しいスタイルなので『こんなんだから選手が甘えるんだ!』『これでは何も変わらない』『海外を見習え!』などといった、手厳しい意見も目立ちます。しかし『なんでもかんでも海外の真似をすればいいってもんじゃない!』『そもそも日本人は怒られると凹むタイプの人種』『こうやって優しくしていれば、香川だってあんなにスランプが長引いてない!』と、賛成意見も目立ちます。これでエスパルスが後半戦で奮起でもしたら、今回の件は、今後の日本の応援スタイルの方向性を変える大きな転換期になってもおかしくないですね」(同ライター)
選手に厳しい言葉を投げかけても、優しく見守っても、どちらも時と場合によって正解になりうる。そもそも、応援に絶対的な正しい方法なんて存在しないのだろう。しかし、個人的にはこういった優しく前向きな応援は、見ていて気持ちがいいと感じてしまうところだ。
(文=沢野奈津夫)
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