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本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」

覚せい剤で逮捕“演歌の女王”桂銀淑の転落人生「ホストに入れ上げ、200万円を燃やした」過去

513ruPz+MmL.jpg『桂銀淑 ベスト』(キープ株式会社)

 かつて、日本で“演歌の女王”と呼ばれた韓国人歌手の桂銀淑が6月24日、韓国で覚せい剤使用容疑で逮捕された。桂は、日本で活動中の2007年にも覚せい剤所持容疑で逮捕、国外退去させられているが、彼女はそれ以前から覚せい剤常習疑惑があり、筆者もその取材に奔走していたことを思い出して感慨深いものがある。

 桂は79年に韓国で歌手デビューしたが、日本の人気作曲家の浜圭介の目に留まり、85年に「大阪暮色」という曲で日本デビュー。当時、所属していたのは演歌の老舗プロ「第一プロダクション」だった。「大阪暮色」は、その年の全日本有線放送大賞の新人賞を受賞。その後も「すずめの涙」や「酔いどれて」、それに「真夜中のシャワー」など、次々にヒットを飛ばして、88年から7年連続でNHK『紅白歌合戦』にも出場。“演歌の女王”と呼ばれるようになった。

 しかし、桂を知る音楽関係者は、彼女がいつかトラブルを起こすのではと冷や汗の毎日だったようだ。というのも、桂の実家は韓国のソウルでクラブを経営。そのクラブが日本のヤクザの御用達ということで、デビュー当時から暴力団との黒い交際のウワサがあったからだ。

 90年代前半、筆者はすでに休刊になった女性隔週週刊誌「微笑」(祥伝社)の専属記者だった。その取材活動中、桂が新宿歌舞伎町の暴力団が絡んだ裏カジノに頻繁に出入りしているという情報を入手。さらにホストに入れ上げた桂が、タクシーの中でくだんのホストと痴話げんかの末、所持していた現金200万円にライターで火を付けたというトラブルを起こしていたという話まで出てきた。

 そこで、ホストの自宅を突き止めて、若手編集者と張り込んだ。事前の情報で、ホストがドラッグ中毒でタチが悪いという情報を得ていたので、万が一を考えて革ジャン2枚を着て命がけで張り込んだのを記憶している。その結果、トラブルに巻き込まれることはなかったが、桂がこのホストと同棲していることが確認できた。しかも、桂にもドラッグ使用疑惑が浮上。そこで、所属の第一プロに取材をかけた。

 事務所はホストとの関係とドラッグ疑惑のウワサは認めたが、紅白出場直前ということもあって、「なんとか記事にしないでほしい」と懇願してきた。ホストとの関係はともかく、ドラッグについては確証もないし、警察ではないから捜査権もない。筆者と若手編集者は編集部の判断に委ねたが、当時の編集幹部がたまたま桂の大ファンだったことから、記事の掲載は見送られた。

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