マイクロソフト一世一代の大勝負!? この夏登場「Windows 10」はどうなる?
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マイクロソフトによると、次期Windowsとなる「Windows 10」は、この夏に発売されるという。開発スケジュールがギリギリなので、おそらくは8月下旬、筆者としてはパッケージ版が出回るのは秋に差し掛かるのでは? と考えている。Windowsのナンバリングは8から9を飛ばして10になるが、これは新世代のWindows、そしてあらゆるデバイスで包括的に動作する幅広いプラットフォームであることを表しているという。つまりは、気合が入っていると言いたいらしい。「Windows9」と検索すると、Windows 95/98が引っかかってきて紛らわしい、ということもあるだろう。とはいえ、この自信は本当かもしれない。「Windowsは奇数バージョンが当たり」といわれており、Windows 3、98、XP、7は出来がいいと人気のOSで、10は9番目に当たるので期待されているのだ。
Windows 10はテクニカルプレビューという評価版を無償で公開しており、すでに筆者は日常使いしている。Windows 8から大きく変わったのは、スタートメニューが復活したことと、ストアアプリがウィンドウ表示できるようになったこと。Windows 8で不評だったポイントが大きく改善されたというわけだ。もちろん、ほかにも数えきれないくらいの変更点がある。隅から隅まで使い倒した経験から判断すると、テストバージョンでありながらWindows 10は素晴らしいOSに仕上がっている。現状は日本語の翻訳が怪しいところがあったりするが、製品版は完璧になっているはず。Windows 8の評判を気にしてアップグレードできなかった人も、安心してWindows 10に移行できるだろう。
マイクロソフトは、さらに驚くべき決定をした。Windows 7/8.1を利用しているユーザーは、無料でWindows 10にアップグレードできるというものだ。発売から1年間という縛りはあるが、マイクロソフトとしては初の試みで、ユーザーとしてはウェルカム。そのため、PCの買い替えタイミングは別に気にする必要がない。慌ててWindows 8 PCを購入する必要もないし、発売まで待つ必要もない。欲しい時に買えばいい。さらに、日本には少ないと思われるが、海賊版のWindows 7/8.1を利用しているユーザーもWindows 10にアップグレードできるという。この機会に、MicrosoftはWindows 10への移行を一気に進めるつもりなのだ。
マイクロソフトの思惑としては、Windows 10ユーザーを増やすことで、「Windows ストア」を充実させ、利益を上げたいのだ。アップルの「App Store」やAndroidの「Google Play」のようなエコシステムを構築するのが狙いだ。ストアアプリがウィンドウで動作するようになり、開発者も参入しやすくなった。Windows 10は、マイクロソフト一世一代の大勝負となりそうだ。
(文=柳谷智宣)
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