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「性行為や性器が……」韓国政府が接続遮断した“わいせつ物”19禁ウェブ漫画の過激描写とは

webtoon.jpg「LEZHIN COMICS」より

 ウェブトゥーン(Web Toon)というものをご存じだろうか? 文字通り、「Web」と「Cartoon(漫画)」を組み合わせた造語で、ウェブ上で公開されているデジタル漫画のこと。韓国では2003年からネット上に姿を見せ始め、Daum(現Daum Kakao)、NAVER、Nateといったポータルサイトを通じて爆発的に普及。スクロールでコマ送りし、すべてがオールカラーというWebの特性を生かしたコンテンツであり、多くの作家たちがプラットホームに作品を提供したことでコンテンツのボリュームも増え、今では韓国の3~4人にひとりが読んでいるといわれるほど。映画『隠密に偉大に』、ドラマ『未生』など、映像化された作品も多い。

 韓国の大手通信会社KT傘下のKT経済研究所によると、2014年度のウェブトゥーンの市場規模は2,010億ウォン(約201億円)。同経済研究所の調査によれば、12年度は1,000億ウォン(約100億円)だっただけに、わずか2年間で2倍になったことになり、18年には市場規模が8,805億ウォン(約881億円)まで拡大する見通し。1兆ウォン(約1,000億円)市場になることも夢ではないという。

 そんなウェブトゥーン市場で爆発的に業績を伸ばしているのが、13年からスタートした有料サービス「LEZHIN COMICS(レジンコミックス)」だ。ポータルサイトが展開するウェブトゥーン・サービスは、ポータルサイト側が作家に原稿料を支払い、ユーザーはほぼ無料で楽しむことができるが、有料のウェブトゥーン・プラットホームとして2013年にサービスを開始したLEZHIN COMICSは、サービス開始からわずか2年で有料会員数700万人を突破。昨年の売り上げは100億ウォン(約10億円)を超えたというのだ。

 そして、その急成長の原動力となったのが、韓国では「19禁(数え年で19歳以下の閲覧禁止)ウェブトゥーン」だといわれている。ポータルサイトのウェブトゥーンが「学園モノ」「恋愛ドラマ」「SFアクション」「コメディ」などをアップロードする中、LEZHIN COMICSは、『悪い情事』『若い彼女』『カラダがいいオトコ』など、タイトルを見ただけでそれとわかる成人漫画に力を注いできた。ためしにLEZHIN COMICSの売り上げランキング・ベスト10を調べみると、1位から5位までが「19禁ウェブトゥーン」なのである。

 そんなLEZHIN COMICSは、韓国政府からも目を付けられている。3月26日、政府から委嘱された委員たちで構成される韓国放送通信審査委員会が「19禁表示はあるが、性行為や性器が余すところなくそっくりそのまま露出されている。わいせつ物と判断する」として、LEZHIN COMICSへの接続を遮断するという処置を断行したのだ。成人ウェブトゥーン以外のサービスも遮断されたことにユーザーたちが猛抗議したため、騒ぎは1日で終わり、その後は正常にサービスが行われているが、「19禁ウェブトゥーン」を得意とするLEZHIN COMICSは今後も何かとマークされることは間違いないだろう。

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