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日刊サイゾー トップ > 海外  > 脱北少年「北の制服はダサすぎ」

脱北少年に聞く、北朝鮮イマドキ10代のおしゃれ事情「国が配給する制服なんてダサくて着られない!?」

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 先月、北朝鮮の海外向け週刊新聞「統一新報」が、北朝鮮の学生服のデザインとカラーが30年ぶりに変わったと伝えた。金正恩氏が学生たちの制服についても気を配る「人民大衆に優しい指導者」というイメージを打ち出すためだ。

 北朝鮮当局は、こうした宣伝を通じて学生たちの忠誠心を育もうとしているが、そもそも10代のファッション事情とはどのようなものなのだろうか?

 デイリーNKは、昨年10月に脱北したリ・チョルフン君(10代仮名)に話を聞いてみた。

――2月に北朝鮮が新しい制服を発表したけど、どう思う?

「色は明るくなったけど、やっぱりダサいかなぁ。もともと制服の色は濃紺だけど、男子は“黒色の制服”を好みます。特に明るい色を嫌がりますね」

――どうして黒い制服が人気なの?

「政府の幹部連中がよく着る“詰め襟服(人民服)”が黒いから、“黒は高級”というイメージがあります。女子も黒は好きですが、やはり中間色を好みます。グリーン、グレー、ブラウン、紺など。女子の上着の色は悪くないけど、赤紫なのはちょっと嫌がられるかな」

――制服のシルエットは?

「ズボン太すぎ(笑)。中3にもなれば、外見に気を使います。細身のズボンをはきたがりますよ。でも、女子の制服は、社会服(学校を卒業した成人女性が着る服)みたいで悪くないと思います。女子学生は、わざわざセーラー服に仕立てたり、夏には鮮やかな色の制服を着ます。ジーンズに似せた“韓流風の制服”も人気です」

■北朝鮮の制服事情

 ここで、北朝鮮の制服事情について少し解説しよう。北朝鮮で学生服は1959年から無償配給され始めた。77年の金日成65歳の誕生日より、全国の幼稚園から、小・中・高・大学までのすべての生徒・学生に、靴、バッグ、タオル、学用品を含めた制服上下セットが、「贈り物」として配給された。

 この「贈り物」は80年代末までに3年ごとに実施されたが、90年代の食糧難時代からは中断された。ところが、2007年の金正日氏65回目の誕生日からは、制服は「有償配給」になる。

 これも、3年ごとで1着5,000ウォン(現在のコメ価格1キロ分)だった。しかし、国家から配給される学生服は生地の質が悪く、学生たちからは不評を買った。

 これに目を付けた商人たちが、市場で「学生服に似せた服」の販売を始めると瞬く間に広まり、7割以上の学生が市場で「制服」を購入するようになった。

 北朝鮮当局の制服が市場の制服に負けた格好だが、当局も学校側も、この流れを食い止めることができなかった。

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