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掃除のおばちゃんがスーパーでヘロインを密売!? 中国各地で広がる、中高年の麻薬汚染

qjwb20150209a0006v01b004-2.jpg御用となった劉おばさん(銭江晩報HPより)

 今月中旬に旧正月を迎える中国は今、年越しの忙しくも明るい雰囲気にあふれている。そんな中、中高年を取り巻く暗いニュースが続き、社会的な問題になっている。2月6日付の「銭江晩報」が伝えた。

 ある地方の大型スーパーで、複数の男が一斉に掃除のおばさんを取り囲んだ。さっきまで床を拭いていた女性だ。周囲がざわつく中、男の一人がおばさんに手錠をかけた。

「私服警官だ!」

仕事帰りの人でにぎわう夕方の大型スーパーは騒然となった。おばさんはヘロインの小袋を所持しており、掃除の棚からも30gのヘロイン、5,200元(約10万円)相当が見つかった。掃除のおばさんは「ヤクの売人」だったのだ。

 59歳の劉おばさんがヤクの売人になったのは「18歳年下の彼氏と一緒に暮らすため」だった。8年前、お互いに出稼ぎの身で知り合い、意気投合。年の差も気にならず、すぐに一緒に暮らし始めたが、ほどなくして彼氏は麻薬に手を染めた。何度もやめさせようとするが失敗し、2人のわずかな財産も、あっという間になくなった。途方に暮れた劉おばさんだったが、実家のある雲南の親戚の友人に麻薬を調達できる人物がいることを知り、5年ほど前、10gを仕入れてみたところ、ヤク中である彼氏の知り合いなどを通じてあっという間に売れた。

 「雲南では1g300元(約5,700円)くらいのヘロインが、ここ台州では400元(約7,600円)くらいになる。儲けが大きい」と劉おばさん。売人生活に入り、靴工場や店の店員など頻繁に職を変えた。スーパーの清掃員は誰にも気にかけられずに売人ビジネスができる、最高の職場だった。「ビニール袋に小分けした麻薬を棚に置いていた。ここには洗剤や消毒薬など白い粉がいっぱいあり、目立たない」。おばさんから麻薬を買う者にとってもスーパーは便利だった。

 そのうち劉おばさんと彼氏は、さらなる利益追求のため、ヘロインにビタミン剤を粉にしたものを混ぜるようになり、そのための器具を家にそろえていった。先日、台州で四川省出身の麻薬使用者が警察に捕まり、同郷である劉おばさんの彼氏も逮捕。家から器具などが見つかり、劉おばさんの「彼氏のため」の売人生活も、ついに幕を閉じたのだった。

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