“ツケ”の抵当に孫娘を質入れ!? 出稼ぎ人口3億人の中国で深刻化する、祖父母のネグレクト問題
#中国
雲南省昆明市の地元紙「都市時報」は2月3日、同市の入浴施設に、未就学の女児が祖父の未払い料金の「抵当」として預けられていると報じた。
女児がこの施設に預けられて33日が経過するというが、いまだ祖父が孫を迎えに来る様子はない。
彼女は、顧客用の休憩室に並べられたリクライニング・ソファーのひとつで寝起きしており、食事は従業員と共に取っている。衣服も同施設が用意したものだ。彼女の楽しみは、食事の後の連続ドラマ鑑賞。親代わりに思っているのか、手の空いている従業員や顧客を見つけては駆け寄って抱きつくのだという。
ネット上では、この件に関し、さまざまな意見が出ている。
中国版Twitter「微博」には、
「この祖父は、絶対に確信犯だ。孫にご飯を食べさせられる場所を見つけたんだ。孫を養う経済力がないんだろ」
「この老人は、いったい風呂で何をしたのか? 入浴のツケってどれだけ?」
「若い奴ならわからないでもないが、何十年も生きてる人間が、ここまで身勝手に孫を捨てられるものか。誰も知らない場所に、いつ迎えが来るのかもわからない状況で、女の子はきっと怖い思いをしているだろう」
などと、祖父の行動を責める書き込みが多数。一方で、
「少なくとも入浴施設側は子どもの面倒をちゃんと見ている。この国も、まだ捨てたもんじゃない」
「俺は、入浴施設の経営者を称賛したい」
との声もある。
農民工と呼ばれる、農村部から都市部に出稼ぎに出ている労働者が3億人ともいわれている中国。一方では、出稼ぎに行った両親に代わり、祖父母に預けられて育てられる留守児童の数は6,000万人に上るとされ、ネグレクトも問題になっている。
一刻も早く、彼女が温かい家庭に戻れることを祈るばかりだ。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事