メンテナンス不足による死亡事故発生も……中国“暴走”エレベーターに有料化の波!?
#中国
「食堂を利用する者は、エレベーター利用時に5元(約95円)を支払うこと。払わない者は、階段を利用すること」
1月6日付の「中国都市時報」によると、雲南省昆明市にある雑居ビルにこんな張り紙が出現した。ビルの管理会社によると、5階と20階にある食堂を利用する子どもと保護者の増加により、エレベーターのメンテナスに、かなりの費用がかかっているため、このような措置に出たとしている。
一方、食堂の運営会社によれば、毎年3,000元(約5万7,000円)を施設管理費として管理会社に支払っており、エレベーターの管理費もこの中に含まれているとして有料化に反対しており、両者の主張は平行線をたどっている。
展望台でもない、ただの雑居ビルのエレベーターを有料化してしまおうとは、なんとも大胆だが、上海市の日系不動産会社の男性社員(37歳)は、中国特有の事情をこう話す。
「中国製のエレベーターはそもそも粗悪でもろい上、利用者も乱雑な扱いをするため、エレベーターのメンテナンスにかなりお金がかかるんです。マンションでも、管理費の一部としてエレベーター使用料を住民から徴収している。物件によってはエレベーターでの移動距離が長い、高層階に住む人ほど、負担額を高く設定されているところもあります」
なるほど、エレベーターも交通機関の一種というわけか……。しかし、有料でもメンテナンスが正しく施されるなら、歓迎すべきかもしれない。
「悪質なビル管理会社には、コストを惜しんで業者にメンテナンスを委託していないところもある。中国では、死亡事故を含むエレベーターのトラブルが頻発していますが、安全点検やメンテナンスが正しく行われていなかったものが多い」(同)
中国では健康よりも命を守るため、エレベーターを降りて階段を使うべし!?
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