エボラ出血熱問題で、超B級“最低”映画『エボラシンドローム』DVDの中古価値が急騰中!?
昨年12月ごろから、ギニアをはじめとする西アフリカ諸国を中心に感染が広がっているエボラ出血熱。世界保健機関(WHO)によれば、今年10月15日までに4,493人が死亡。その脅威は欧米にも飛び火し、世界的な懸念となっている。
そんな中、27日にはリベリア滞在歴のある日本人ジャーナリスト男性が帰国後に発熱し、国立国際医療研究センターに緊急搬送。結果、男性からエボラウイルスは検出されなかったものの、日本国内にも大きな不安が広がっている。
現在、効果的な治療薬やワクチンが確立されていない上、感染者の死亡率が50~80%にも及ぶという“恐怖のウイルス”。そんなエボラウイルスを扱った映画作品のDVDが、一部で注目を集めているという。
「その作品は『エボラシンドローム~悪魔の殺人ウイルス~』という、1996年の香港映画です。DVDソフトはすでに廃盤になっていますが、ネット通販大手Amazonの中古市場では7,000~1万円前後で取引され、ヤフオク!でも5,000円を超える価格で出品されるなど、異例の“プチブーム”となっているようです」(映画ライター)
こうした動きは、エボラ出血熱に対する日本国内での意識の表れともいえそうだが、問題はその内容だという。
「ひとことで言えば、“最低”の映画ですよ(笑)。当時から、“B級映画”ファンの間では話題になっていました。香港で人を殺したチンピラがアフリカに渡ってエボラに感染し、それを香港に持ち帰って無暗に拡散するストーリーなんですが、この主人公の人格も、感染や拡散の経緯も、とにかく最低です。『俺はエボラだ~!』と叫びながら路上で唾液や血をまき散らすシーンは、壮絶でしたね」(同)
それもそのはず、同作品は伝説的カルト映画『八仙飯店之人肉饅頭』(93)のハーマン・ヤウ監督、アンソニー・ウォン主演の名コンビ。『エボラシンドローム』も、『八仙飯店之人肉饅頭』に勝るとも劣らぬ過剰な作風となっている。
アンソニー・ウォンといえば、最近はジョニー・トー作品でのダンディな役柄などで、すっかり二枚目が板についているが……。
「数年前、アンソニー・ウォンにインタビューする機会があったので“『人肉』や『エボラ』はキャリアの中で、どんな位置付けですか?”と質問してみたんですが、“これらの作品についてはあまり語りたくありません。申し訳ない。”というお返事でした」(同)
もし、先進国に住む無知で身勝手な乱暴者にエボラ出血熱が感染したら……演じた本人さえ“黒歴史”にしたくなるような代物だけに、安易にはオススメできない作品だ。
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