iPhone 6だけじゃない!? 「外国人免税対象拡充」「円安」で、中国人転売ヤーに新たなチャンス到来
#中国 #iPhone
純粋なアップルファンを辟易させた、中国人転売ヤーによる新型iPhone買い占め騒ぎ。しかし彼らの多くが、日本人より安い価格でiPhone 6を手にしていたことはあまり知られていない。
「中国人の転売ヤーたちは、目当てのiPhoneを購入する際、パスポートを店員に提示して免税手続きをしていた。手続きには書類の記入などが必要なので、そのせいで行列が進むスピードが遅くなっていた」
そう話すのは、発売日当日の9月19日、銀座のアップルストアでiPhone 6を手にした日本人だ。中国人転売ヤーが利用したのは、「外国人旅行者向け消費税免税制度」だ。1万円以上の商品を購入する際、国外のパスポートを提示することで、8%の消費税が免除になる。
外国人観光客の消費拡大を狙った制度だが、今回ばかりは中国人転売ヤーに悪用されたこととなる。利ざやの大きさから転売ヤーたちの注目を集めたiPhone 6 Plusをめぐっては、発売から2週間がたとうとする現在でも品薄状態が続いている。日本人が購入していれば、相当の消費税が国の税収となったわけだが、中国人転売ヤーによって免税手続きが取られたものに関しては機会損失以外の何ものでもない。
そんな一長一短の外国人旅行者向け消費税免税制度だが、10月1日よりこれまで対象となっていなかった消耗品が免税対象に追加された。これにより、転売ヤーの主力商品である日本製化粧品や、彼らの買い占めによって品薄に陥ったこともある紙おむつ(記事参照)も、すべての商品が免税対象となった。つまり、中国人転売ヤーにチャンスが広がったと言っても過言ではない。
さらに現政権では、消費税に関しては再増税への議論も進められており、実現すれば転売ヤーにとって免税制度の価値は高まりそうだ。加えて加速する円安も彼らにとっては追い風。こうして見ると、アベノミクスは転売ヤーに好都合なことばかり!?
(文=牧野源)
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事