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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 『ガキ使』名物Pガースー登場!
『笑う仕事術』発売記念“ガースー”インタビュー

『ガキの使い』『さんま御殿』名物プロデューサーが語る「視聴者との“握り”ができていないテレビに未来はない」

140731_01_S_0035.jpg撮影=梅木麗子

 『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』や『踊る!さんま御殿!!』など数多くの人気バラエティに企画段階から携わり、現在視聴率で独走する日本テレビの屋台骨を長らく支え続けてきた“ガースー”こと菅賢治プロデューサー。会社からの慰留を断り、今年フリーとして活動を始めた彼が最初に手掛けた仕事は、テレビマンとしての知恵や経験を余すことなく詰め込んだ異色のビジネス書『笑う仕事術』(ワニブックスPLUS新書)だった。フリーになったことで見えてくるテレビの、バラエティの現状は? 来るべき未来の姿は? テレビを愛するがゆえのビターな提言も含めて、たっぷり話を伺った。

――菅さんの『笑う仕事術』を含め、今テレビマンの書く仕事術や企画論が人気を集めています。

菅賢治氏(以下、菅) 僕、それが不思議なんですよ。テレビなんか誰も見ないと言われている中で、今テレビ屋に何か聞いて役に立つのかなって思うんですよ。僕らがやっていることが世の中の役に立つとはこれっぽっちも思ってないですけど、テレビマンとして30年以上やっていたことが何かのヒントになるんだったら、という感じですね。“テレビって、いい加減に作っているんだろう”って思われているところを、ネタばらししちゃいけないんですけど。

――本当は真剣に真面目に作っているっていうことを。

 そう。テキトーにヘラヘラやってて楽しそうでいいよな、でいいんですよ。テレビは。だって、苦労が見えるとうんざりするじゃないですか。

――2014年の上半期は、ゴールデン(午後7~10時)、プライム(午後7~11時)、全日帯(午前6~翌午前0時)のすべてで全局視聴率1位になるなど、日本テレビは安定して強いですね。

 日本テレビには6~7人のド天才がいるんですよ、今ね。これだけの人間がそろってるって、すごいなって思いますよ。僕らが初めてフジテレビさんから四冠を奪取したときに、『エンタの神様』をやった五味一男がいて、『世界まる見え!テレビ特捜部』をやった吉川圭三がいて、『進め!電波少年』の土屋敏男がいて、『伊東家の食卓』の雨宮秀彦がいて、そういう連中がこれだけ集まるってすごいよね、とはよく周りから言われていました。だけど、今はもっとすごい。ぶっちぎりなのも、当たり前じゃないですか? だけどね、テレビって商店街だから。

――商店街、ですか?

 そう。だから一つの局がぶっちぎりになっても、ダメなんですよ。いろんなお店があるから、テレビという商店街にみなさん足を運ぶんです。

――日本テレビが突出した理由は、どういうところにあると思われますか?

 まず、オリジナリティじゃないですか? ほかの真似ではないということ。『ガキ(の使いやあらへんで)』なんか、ホント真似しようがない。僕が企画書を書いた『踊る!さんま御殿!!』にしたって、司会者一人にゲスト12人という形態なんて、それまでどこにもなかった。ゴールデン番組でトークしかやらないっていうのもなかったですしね。

――当時、東京ではほとんど知られていなかったダウンタウンで企画を立てるなど、菅さんの考えるオリジナリティの源流には直感や勘があるのだと思うのですが。

 そんなものはないですよ。僕はすごい人のそばにいたい、それを生で見たい。ダウンタウンに関しては、ツッチー(土屋敏男)が二人の漫才のVHSを貸してくれたのが始まり。衝撃を受けました。なんじゃこの人たちは……と。それでツッチーと二人でダウンタウンに会いに行って、そこからです。二人の漫才を生で見るための番組を作ろうと生まれたのが『ガキ』でした。

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