北野誠、沢尻エリカ、鈴木亜美……「芸能人はなぜ干されるのか」その恐怖の実態に迫る!!
『芸能人はなぜ干されるのか』(鹿砦社)……芸能界のタブーに切り込んだともいえる、フリーライター星野陽平氏の著書のセールスが好調だ。発売から2カ月足らずで、早くも5刷目に突入した。
同著は2009年、タレントの北野誠が、音楽の著作権ビジネスに関するラジオでの発言を問題視され約1年の謹慎処分となったことをきっかけに、力のある芸能プロの影響力でタレントが業界から排除される独特の慣習を追跡したもので、約5年間にわたる取材が300ページ以上にまとめられている。
14日放送のニコニコ生放送『芸能番リターンズ!』には、星野氏が生出演。戦前から存在した芸能プロの圧力について解説し「昔はタレントが組合を作っていて、芸能プロに抵抗していた。でもそれがうまくいかず、年々芸能プロの力は増してしまった」とした。
同番組に共演したジャーナリストの片岡亮氏によると、芸能人が干されるケースとしては、麻薬など刑事事件を起こした場合、大物タレントとのトラブル、性格・人格的に問題があった場合、放送禁止用語を連発するなどのルール無視などのほか、借金取りが仕事現場に現れるといったものもあるとしたが、中でも大きな圧力を招くのが所属事務所とのトラブルで、星野氏も「これがこの本のメインテーマ」とした。
過去、沢尻エリカ、水野美紀、鈴木亜美といったタレントが、所属していた大手芸能プロに背を向けたことで仕事激減の憂き目に遭ったが、星野氏は「事務所のオーナーだった小林幸子ですら、雇っていた社長と揉めた途端、その社長が有力者に泣きついて干されることになった」と、いかにその力が強大なものであるかを語った。
同著ではタレントの野久保直樹が09年、事務所から独立した際、それまで出演していたフジテレビのバラエティ番組『クイズ!ヘキサゴンII』を降板させられた話も掲載。ここでは、くしくも出演者の芸能記者、松本佳子が09年8月に雑誌「AERA」(朝日新聞出版)に掲載した「一人前に育つまで、手間と人とお金がかかっている。仕事を覚えたので、この仕事は明日から個人でやらせていただきますじゃ道理が通らん」と、芸能プロ側に一定の理解を示すコメントも引用されており、番組内ではその是非についてトークが激化。星野氏が「アメリカではタレントの組合がしっかりしていて、意に沿わないと一斉ストライキもあり、芸能プロが番組制作と一体になることは法律で禁じられている。そのため、同じ事務所のタレントばかりが出るドラマはない」と話すと、松本氏も「島田紳助さんがそれを日本でも作ろうとしたけど、潰されてしまった」とした。
また、芸能プロの圧力は「タレントだけではなく、記者にもある」として、芸能記者がこうした暴露系のネット番組に出演しただけで週刊誌からクビを切られたり、体制側にいる同業者から悪質なデマを流される嫌がらせもあるという、驚くような話もあった。
星野氏の著書は、ある芸能プロから出版を止めるため「買い取ろうか」という話もあったというが、それだけこの問題が芸能界にとって隠しておきたいタブーであるということか。
(文=ハイセーヤスダ)
●『芸能番リターンズ!』
BPO放送倫理憲章委員会の審議対象となって打ち切られた『芸能★BANG+』(日本テレビ系)が帰ってきた! 毎週月曜21時からニコ生で放送中! 出演者は片岡ほか、市川海老蔵の隠し子など数々のスクープで知られる記者・松本佳子はじめ、コラムニストの辛酸なめ子、政財界に詳しいベテランジャーナリスト・山田厚俊、遠野なぎこを離婚させたイケメン記者・安彦拓郎、逮捕直前のASKAを直撃した記者・神谷明良、元・特冊新鮮組編集長のハイセーヤスダら。
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