厳しくしたのは「警備」ではなく「メディア選別」──AKB48握手会襲撃事件後の「総選挙」も実際は“ザル”だった
5月25日に岩手県内で行われたAKB48の握手会でメンバーが男に切りつけられた事件を受け、厳戒態勢で実施された6月7日の「AKB48 37thシングル選抜総選挙」。だが、警戒レベルは、決して厳重と呼べるものではなかった。
「100人を超える手荷物検査員と100台以上の高感度金属探知機を入場ゲートに配置したものの、入場待ちの行列が途切れず、選挙前に開催されるコンサートの開始時間を過ぎると、手荷物検査のみで通過できた。ところが、そのことに触れたのは一部のネットメディアのみで、いわば“御用メディア”のテレビ各局やスポーツ紙はまったくそのことに触れなかった」(当日取材した記者)
テレビやスポーツ紙が警備の“ザル”っぷりを報じなかったおかげで、事件を機に警備体制はしっかり強化したことを世間にアピール。と同時に、取材する媒体選別もしっかりと強化されているようだ。
「たびたびAKBグループのメンバーのスキャンダルを報じている『週刊文春』(文藝春秋)以外の週刊誌はほぼ抑え込んでいるので、各出版社は選挙の様子は取材OKだが、基本的に写真撮影はオフィシャルカメラのみで、運営サイドがOKした写真しか出さない。さらに、昨年の総選挙では、終了後、1位を獲得した指原莉乃の囲み取材は、会場に来ている取材媒体がほとんど入れた。ところが、今年は運営側から『会場が狭いから』という理由で、囲みに参加できる媒体が選別されてしまった。入れたのは民放各局、各スポーツ紙、テレビ局・新聞社系のネットニュースサイト、通信社、オフィシャル本を発行する出版社ぐらい。現場に行った記者によると、スペースは十分あったというだけに、運営サイドの対応はかなり不可解」(同)
とはいえ、そこまで媒体を選別しても運営側が望まない“アクシデント”は発生したようだ。
「9日に行われた、大島優子の劇場での卒業公演終了後の囲み取材も、総選挙とほぼ同じメディアしか入れず。ところが、あるテレビ局のリポーターが大島に、前田敦子の熱愛について質問してしまい、大島は機転を利かせて『何も聞いてません』と即答し、その場をしのいだという。翌日の各スポーツ紙はそのやりとりをまったく報じていなかったが、大島がまともに答えていれば、ちょっとした騒動になっていただろう」(芸能デスク)
このままでは、質問内容まで事前にしっかり決められることになり、せっかくの“生の声”が聞ける囲み取材の意味がなくなりそうだ。
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