W杯初戦、わずか2分での逆転負け! ザックジャパン戦犯は誰だ!?
#サッカー
「ザッケローニ監督は選手交代が得意ではない。同じポジション同士を代えるだけです。どうしても得点が必要な時に、大胆な選手交代ができるか――。それが勝利のポイントです」
これはJFNのラジオ番組『SCHOOL NINE』でのサッカー評論家のコメントだが、多くのテレビ報道とは違い、何人かの評論家はザッケローニ監督の選手交代の手腕に疑義を抱いていた。その懸念材料が、現実的な問題として露呈されてしまった。
昨日行われた日本代表対コートジボワール戦。立ち上がりから香川真司のサイドを狙われ、リズムを作れなかった日本だが、16分に一瞬のスキから本田圭佑がゴールを奪った。固い展開ながらも、勝利に向かって進む中、54分に長谷部誠が遠藤保仁に交代したあたりから雲行きが怪しくなる。岡田武史が「ゲームプラン通りの交代」と評したもので、交代枠3枚のカードのうち、1枚を切ってしまう。
これを受け、コートジボワールは、中盤の選手に代え、62分に国民的英雄のドログバを投入する。一気に試合の流れは変わり、日本代表はドログバにあしらわれ、守備の位置が下がってしまう。そして、ドログバ対策ができないまま、64分、66分となすすべもなく立て続けに失点を喫する。
逆転したことで省エネサッカーに切り替えるコートジボワールだが、日本は攻勢に出られず。不調の香川や、効果が見えない大迫勇也と遠藤、また相手のファウルチャージで終盤にキレが悪くなった本田を代える決断をできず、67分にFWの大迫に変えて大久保嘉人を投入するのみで、あとは静観。当然、ピッチに効果はなく、残り4分になってから香川を柿谷曜一朗と交代するが、時すでに遅し。
さらに、日本代表はここからパワープレーを選択する。これには、日本最高峰コーチライセンスのS級を持つ監督たちは絶句する。
「パワープレーをやり始めた時、口があんぐりしましたよ。だって、『自分たちのサッカーを貫く』ということで、185cmの豊田陽平や194cmのハーフナー・マイクではなく、サプライズで大久保を選出した。それなのに、最後の切り札がパワープレーというのは……」
試合後のミックスゾーンでは、「パワープレー」というワードに下を向いた選手もいたという。当のザッケローニ監督も「交代のカードは戦況を好転させる意図があって切ったが、狙いが外れて失敗した。もっとやるべきことがあったかもしれない」と自らの過ちを認めている。
とはいえ、今回の敗戦は、ザッケローニ監督だけに非があるわけではない。ザッケローニ監督の選手交代について、甘い顔をして許してきたサッカーメディアやファン、全員にある。
(文=Japan.Journal編集部)
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