ローマ帝国の光と影? 意外に切ない『テラ中華』の世界
#グルメ #珍級グルメハンター
誰しもが一度は食べたことのある普通の料理。それが巨大化したとき、そこには予想だにしない新しい発見がある。
三日月型をした巨大なその中華がテーブルに運ばれて来たとき同席の女子が叫んだ。
「キャー、コロッセオ(古代ローマの円形闘技場)みたいになってるぅ!」
ん? コロッセオってどういうことだ? 記者もその巨大中華をのぞいてみると、
おおっ、コロッセオだコロッセオ!
まるで支柱のように規則正しく並んだ大きなヒダといい、円形にそびえる外壁といい、たしかにイタリアの世界遺産・コロッセオにそっくりじゃないか!
しかし、これはイタめしではなく、まぎれもない中華料理。あの有名な神楽坂飯店のジャンボ餃子なのだ! 普段は気にならない餃子を巨大化したら古代の遺跡になってしまったという、まさに“発掘”の瞬間だった!
ジャンボ餃子はすでにテレビ、雑誌等で有名な巨大グルメで、記者も一度はチャレンジしたいと常々考えてはいた。しかし、庶民レベルの胃袋を持つ身なので、とうていひとりで食べきれる大きさではない。今回は珍スポット、珍級グルメを愛するマニアな御一行に同行させていただいての参戦となった。
餃子とはいえこの大きさともなると、餡は同じでも皮はまったく別もの。箸でサクサクと切れるものではなく、最初からナイフとフォークが添えられているのは、やっぱりイタリアンを意識しているのか?
その巨大なボディーにナイフを入れ、取り分けた部分を見ると……なんだか急に食欲が落ちてきたゼ。
ごっそり詰まった餡と1センチくらいありそうな分厚い皮は“餃子感”ゼロ。がしかし、「具材はまったく同じ」と自分自身に言い聞かせ、醤油にお酢、ラー油で作った普通の餃子のタレをつけ、その一切れを口に運ぶ……。
ん~、餡の味は同じなんだけど、噛みごたえのあるぶ厚い皮のせいで、餃子というよりはモッチモチの硬い肉まんっぽい。
例えば子供の頃、駄菓子屋にあったあんこ玉で、当りを引くとでっかいあんこ玉がもらえたんだけど、憧れの巨大あんこ玉の味が意外にイマイチだったという切なさと似ている。
いや~、料理って具材や調理方法が同じでも、大きさが変わるとこうも印象が変わるもんなんスね~。餃子のあの大きさって、実は絶妙なバランスだったってことがわかった瞬間でもあった。
ちなみに、米一升を使った一升チャーハンと、3人前あるジャンボラーメンも完食(みんなで)。うもうございました。
神楽坂飯店『ジャンボ餃子』
要予約 9,600円
意外性 ☆☆☆!!
味 ☆
店 ☆☆☆
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事