韓国の国際結婚事情が変化!? ベトナム人を嫁にするワケ
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韓国人男性とベトナム人女性の国際結婚が増えている。韓国統計庁によると、韓国人男性の国際結婚相手は05~10年までは中国人女性が首位をキープしていたが、11年はベトナム人女性が逆転。その数は7636件に達しており、韓国人男性と外国人女性の国際結婚全体の34.3%を占めている。最新である12年の統計でも、全体の31.9%と非常に高い比率となった。
増加の背景には、韓国とベトナムの緊密度が関連しているとの見方がある。両国が国交を樹立した92年当時に比べると、現在の貿易規模は43倍に跳ね上がり、人的交流はなんと584倍に増えたという。韓国はベトナムへの投資額で世界第4位、二国間援助額では第2位を記録しているのだから、その緊密度は世界有数ともいえるだろう。
経済交流、人的交流が活性化したことで結婚件数が増えているわけだが、韓国人男性とベトナム人女性という組み合わせに、違和感を抱く人もいるかもしれない。というのも、両国間には深刻な“歴史問題”があるからだ。
今日も韓国でタブー視されているその歴史問題は、60~70年代のベトナム戦争時代にさかのぼる。韓国は当時、30万人もの兵士を南ベトナムに送り込み、ベトナムの複数の村で大量虐殺を行ったとされている。さらにベトナム人女性に対しては性的暴行も加えたとの証言もあり、強姦によって生まれた混血児は“ライダイハン”(ベトナム語で、動物を含む「混血雑種」を意味する蔑称)と呼ばれた。不幸の産物であるライダイハンは、ベトナム国内で差別の対象になっているそうだ。ベトナム派兵から50年を迎えた今年になっても、韓国政府は過去の蛮行に対して公式な謝罪をしていない。そんな因縁を持つ両国の男女が、喜々として国際結婚しているのだから皮肉だ。
では、一体どんな韓国人男性がベトナム人女性と結婚しているのだろうか? とある韓国メディアは国際結婚に走る韓国人男性について、「障害者や低所得層のように、国際結婚しか選択肢のない人」と分析している。また別のメディアは「40代中盤を越えた農村の独身男」とも。つまり、韓国国内で結婚相手を見つけることができない韓国人男性が、ベトナム人女性との国際結婚に踏み切っているというのだ。
一方のベトナム人女性はというと、韓国メディア「来日新聞」は「結婚生活よりも離婚を念頭に置いた“計画離婚”のために、韓国行きを選択する外国人女性が増えている」と解説。そして、「韓国人男性が被害者となった国際結婚28件を分析してみると、15件が“婚姻成立後、外国人女性が入国せず”、10件が“結婚後2カ月以内で外国人女性が家出”となった。そして摘発された外国人売春婦13人のうち、9人は国際結婚の離婚者だった」と伝えた。
国内に結婚相手がいない韓国人男性と、韓国でひと儲けしたいベトナム人女性の利害がぴたりと一致しているというわけだ。何かと問題の多い国際結婚を取り締まるために、韓国政府は4月1日から結婚移民の基準を強化したが、その効果が表れるまでは時間を要するだろう。
膨れ上がる韓国人男性とベトナム人女性の国際結婚。生まれくる“次代のライダイハン”に、明るい未来があればいいのだが。
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