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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 気鋭のテレビっ子ライターの正体

「タモリ学」「有吉本」が大ヒット! 新進気鋭のテレビっ子ライター・てれびのスキマとは何者なのか

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 当サイトの人気連載「テレビ裏ガイド」(https://www.cyzo.com/cat8/tv_ura/)を執筆する、てれびのスキマこと戸部田誠氏が、『タモリ学』(イースト・プレス)、『有吉弘行のツイッターのフォロワーはなぜ300万人もいるのか』(コア新書)の2冊を上梓した。


 前者は、イースト・プレスが運営するウェブ文芸誌「マトグロッソ」の不定期連載をまとめたもの。テレビやラジオ、書籍などでのタモリの発言やエピソードを通して、その哲学や魅力を浮かび上がらせている。一方、後者は、浅草キッド・水道橋博士が編集長を務めるメールマガジン「水道橋博士のメルマ旬報」に連載していた「芸人ミステリーズ」を書籍化。有吉をはじめとする8組の芸人を取り上げ、それぞれの“謎”を通して、芸人の苦悩や、それをいかにして乗り越えていったのかを解き明かす。

 戸部田氏は、お笑い、格闘技、ドラマなどをこよなく愛する、いわき市在住の“テレビっ子”だ。ブログ「てれびのスキマ」(http://littleboy.hatenablog.com/)が業界内で話題を集め、あれよあれよという間に、雑誌やウェブで多数の連載を抱える人気ライターに。さらに、そこから時を待たずして、立て続けに2冊上梓。ブックファースト渋谷文化村通り店の週間ランキングで2冊同時にトップ10入りするという、鮮烈なデビューを遂げた。

 そんな戸部田氏のコラムの魅力について、あるテレビ誌編集者はこう語る。

「ナンシー関さんが亡くなって以降、“ポスト・ナンシー”を気取るコラムニストが増えましたが、“愛情ある辛口”が売りだったナンシーさんに対し、彼らの多くはやみくもに相手を批判する、ただの悪口でしかないケースが目立つ。それに比べ、“テレビっ子”という視点で、ただただその愛情だけでテレビを語る戸部田さんは、今までにいなかった新しいタイプの書き手ですね。“裏”を読み解くのが主流になってしまったテレビ批評界において、彼の文章にはいつも、番組の作り手や出演者への尊敬のまなざしが感じられます」

 戸部田氏の作り手に対する尊敬のまなざしは、かつて、われわれが子ども時代に夢中になってテレビを見つめていたまなざしそのものだ。この2冊は、その頃の気持ちで、もう一度、テレビという魔法の箱をのぞいてみるチャンスを与えてくれる良書といえよう。

最終更新:2019/11/29 17:59
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