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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 故・周富徳さんの功績

波瀾万丈・艶福な生涯だった……“中華街生まれのハマっ子”周富徳さんの功績

shu.jpg『すぐできるおいしい中華の家庭料理』(ブックマン社)

 『料理の鉄人』(フジテレビ系)など、料理番組で活躍した中国料理店「広東名菜 富徳」オーナーシェフで“炎の料理人”の異名で知られる周富徳氏が肺炎のため、8日に死去していたことがわかった。71歳だった。


「『料理の鉄人』では、“和食の鉄人”道場六三郎氏との対決が話題となったものです。周さんが料理番組に出演するようになったことで、これまで一般に身近でなかった中華の料理人の認知度が上がりました。その意味では、中華料理界の貢献者ですね」(グルメ雑誌編集者)

 『料理の鉄人』以外にもさまざまな料理番組で活躍した周氏だったが、ブレークとなったキッカケは料理番組ではなく、1992~96年に放送されたバラエティ番組『浅草橋ヤング洋品店』(テレビ東京系)だった。

「同番組の人気コーナーだった『中華大戦争』では周さんだけでなく、実弟の周富輝氏や金萬福氏といったキャラの立った料理人たちが登場するなど、視聴者の好評を博しました。当時の周さんは料理人というよりタレントと言っていいほどで、CMやNHK『紅白歌合戦』への出演、自身の半生がコミック化されるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いでした」(テレビ情報誌記者)

 だが、“好事魔多し”とはこのことで、90年代後半には週刊誌でセクハラ疑惑が報じられ、01年には法人税約4,700万円を脱税したかどで懲役1年、執行猶予3年、罰金1,000万円の判決を受け、メディアへの露出が減ってしまう。それに伴い、料理店の経営も悪化。さらに追い打ちをかけるように、脳梗塞を患い、言葉が不自由になる。全盛時には東京・青山にある「広東名菜 富徳」のほかにも、「富徳」(千葉・柏)、「王宮」「王宮茶房」(ともに埼玉・大宮)の3店を擁していたが、現在は青山の店以外はいずれも閉店している。

「周さんは横浜中華街生まれの在日中国人二世なのですが、あの世代の中華街生まれのハマっ子は、若い頃は不良で鳴らしたものですからね。そもそも、品行方正だということはないですよ(笑)。周さんはなかなかの艶福家でもあって、昨年放送された『5時に夢中!サタデー』(TOKYO MX)で、『浅草橋ヤング洋品店』の司会を務めていた浅草キッドの玉袋筋太郎が『(周氏は)撮影現場に必ず愛人を連れてくる』と暴露していましたね」(同)

 絶頂期を知る者から見れば、その晩年は不遇だったとも言えそうだが、今は何よりも冥福を祈りたい。

最終更新:2014/04/14 15:00
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