日本側の妨害を避け、秘密裏に進行した「慰安婦決議案記念碑」建立を主導したキーマンを直撃!
#韓国
「女性の尊厳を奪った大きな罪だ。日韓政府で話し合い、決着をつけてほしい」
訪韓した村山富市元首相はそう話したが、フランスの漫画祭を挙げるまでもなく、慰安婦問題は今や日韓を超えて欧米でも注目のイシューとなっている。とりわけアメリカでは各地に慰安婦関連の像や碑が建立されており、その数は5つにまで増えた。
全米で慰安婦碑の建立を主導しているのは、ほかでもなく韓国系団体だ。例えば、カリフォルニア州グレンデール市の慰安婦像を設置したのは、「カリフォルニア州韓米フォーラム」。マイク・ホンダ米下院議員が発案した、「対日謝罪要求決議案」の可決を支援するために結成された団体だという。
もちろん日本側も黙っていない。グレンデール市の慰安婦像撤去嘆願書には、在米日本人らを中心に12万以上の署名が集まっており、日本の地方議員らも抗議の声を上げた。さらに、グレンデール市の在米日本人らのNPO法人は、市に慰安婦像撤去を求めて提訴している。
そんな攻防を尻目に、ニューヨーク州ナッソー郡には慰安婦決議案記念碑が新たに設置された。建立を主導したのは「韓米公共政策委員会(KAPAC)」。韓国の報道によると、その記念碑は「日本の妨害工作を避けるために、秘密裏に作られた」という。真相を探るべく、韓米公共政策委員会を直撃。同団体幹部は、ゆったりとした口調で語り始めた。
「私たちが非公開で記念碑の設置作業を行ったのは、韓国と日本の感情的な対立を避けるためです。オープンに設置作業を行うと、両国に外交的な摩擦を与えかねない。お互い傷つけ合っても意味がないし、そうなることを私たちは望んでいません」
彼らが最も望んでいることは、あくまでも「慰安婦問題の早期解決」だという。
「記念碑を設置したのは、慰安婦被害者がどんどん亡くなっている中で、一日も早くこの問題を解決したいから。日本の一部の人たちは、慰安婦碑を撤去しろとまで主張している。だから記念碑を設置することで、“私たちはこんなに力がある”ということを示しているわけです。韓国人が動けばアメリカの人たちも同調するし、アメリカ議会をも動かすことができる」
問題が解決するまで、力を行使していく――。そんな宣言ともとれる発言ではないだろうか。実際に韓米公共政策委員会は、ニューヨーク州の教科書に慰安婦問題を盛り込む動きも見せている。カリフォルニア州韓米フォーラムのユン・ソグォン代表が「今年中に慰安婦碑を2つ以上設置して、悲劇の歴史を広く伝えていく」と明言しているように、アメリカで慰安婦問題がますますイシュー化する可能性は高い。
日韓を超えて、アメリカを舞台に過熱する慰安婦問題。強硬姿勢を貫く韓国に、日本はどう対抗するだろうか。形勢が“待ったなし”であることだけは、間違いなさそうだ。
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