【新春特別企画】2014年前半のヒット映画はこれだ!
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毎週、最新映画を紹介している当コーナー。今回は新春特別企画として、2014年前半にヒットが期待されるオススメ映画を3本取り上げたい。
まず1本目は、レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督が5度目のタッグを組み、実在する株式ブローカーの“ヤバすぎる人生”を描いた『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(1月31日公開)。22歳でウォール街の投資銀行へ飛び込んだジョーダン・ベルフォート(ディカプリオ)は、学歴もコネも経験もなかったが、斬新な発想と巧みな話術でたちまち成り上がる。26歳で証券会社を設立して年収4900万ドルを稼ぎ、さらに常識を超えた金遣いで世間の度肝を抜いたジョーダンだが、ダイナミックな成功と同じくらい、センセーショナルな破滅をたどることになる……。『アビエイター』(04)や『華麗なるギャツビー』(13)など、問題を抱えた成金役がよく似合うディカプリオが、本作でもスコセッシの演出のもとノリノリで熱演。公開前から米メディアで大絶賛され、アカデミー賞前哨戦のゴールデン・グローブ賞に作品賞・主演男優賞でノミネートされており、日本でも大いに話題を呼ぶのは確実だ。
続く『スノーピアサー』(2月7日公開)は、『グエムル 漢江の怪物』(06)ほかで知られる韓国の鬼才ポン・ジュノが、欧米のキャストを招いて描く、近未来SFエンタテインメント。2014年、地球温暖化を防止するため、各国の上空で薬品を散布したことで、地球上は逆に寒冷化してしまい氷河期を迎える。それから17年後、わずかな生存者らは「スノーピアサー」と呼ばれる列車の中で暮らし、地上を移動し続けていた。列車の前方では一握りの上流階級が贅沢な生活を送る一方、後方車両には貧しい人々が劣悪な環境に押し込められていた。最後尾車両で革命の時機を待っていたカーティス(クリス・エバンス)はある日、仲間と決起して前方車両を目指すが……。フランスのグラフィックノベルが原作で、ポン・ジュノ監督にとっては初の英語作品。エド・ハリス、ティルダ・スウィントンらハリウッドスターの出演も話題で、弾丸列車という閉環境の中でダイナミックに展開する下克上のドラマとアクションが斬新だ。
邦画からは敢えてR18+指定のキワどい作品、人気劇作家・三浦大輔が自作戯曲を映画化した『愛の渦』(3月1日公開)を紹介しよう。六本木の高級マンション内にある裏風俗店で開かれる乱交パーティーに、ある夜集まった男女8人。セックスがしたくてたまらない人々が、ぎこちない会話で交渉と駆け引きをしながら、行為に至る。相手を替えて2回戦を終えるころ、次第に嫉妬や本音が露わになって……。主演を『横道世之介』(13)、『上京ものがたり』(同)などで注目の新進俳優・池松壮亮が務め、“地味な容姿だが、誰よりも性欲が強い”ヒロインを門脇麦が体当たりで挑んだ。本編123分のうち着衣時間はわずかに18分半という、日本映画史上“最もハダカ”な一夜の人間模様を描いた本作は、今年上半期における屈指の問題作として論議を呼び、R18+映画にしては異例のヒットにつながるかもしれない。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』作品情報
<http://eiga.com/movie/78790/>
『スノーピアサー』作品情報
<http://eiga.com/movie/78218/>
『愛の渦』作品情報
<http://eiga.com/movie/78969/>
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