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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.251

ティーンエイジ窃盗団のいつかキラキラする日!? ソフィア・コッポラ監督作『ブリングリング』

blingring_01.jpg2008年から09年にかけてハリウッドセレブ宅を荒し回った5人の少年少女たち。マスコミは彼らのことをブリングリング(キラキラしたやつら)と呼んだ。

 芸能人みたいに自分もキラキラと輝きたい、学校で舐めた態度をとったヤツらを見返してやりたい、マスコミに取り上げられてみんなから憧れられたい。10代の頃、誰しも少なからずそんなことを思い描いただろう。『ブリングリング』の主人公たちは自分らの抱く欲望を深く考えることもなく、そのまま速攻で行動に移す。しかも、なるべく手軽に、汗を流さず、サクッと叶えようとする。ハリウッドセレブの豪邸に次々と侵入し、ブランド品やジュエリーなどの戦利品(盗品)をFacebook上で自慢げにアップした“キラキラ窃盗団”のあまりに大胆かつおバカすぎる罪状をソフィア・コッポラ監督は最新作『ブリングリング』の中で再現していく。

 ヴァニティフェア誌に掲載されたルポルタージュ記事「容疑者たちはルブタンを履いていた」が原作となった本作。学校でハブられている少年少女たちがナイトクラブで知り合って結成された“キラキラ窃盗団”が本作の主人公だ。彼らが最初のターゲットにしたのは“おバカセレブ”として有名なパリス・ヒルトンの邸宅。パリス宅周辺を地図検索サービスで事前に調べ、ブログやツイッターでその日は留守かどうか確かめておく。ドアノブをこじ開ける必要はなかった。玄関マットの下に鍵が置いてあったから。いとも簡単に主人のいない豪邸は彼らを迎え入れてくれた。さすがおバカセレブとして人気を得ているだけのことはある。

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