「2年で30万円が2000万円に増えた」為末大は“インチキ投資ファンド”の広告塔だった?
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
今週の注目記事
第1位「安倍総理夫人が夫への『違和感』を告白」
(「週刊現代」12月21日号)
第2位「金正恩は朝鮮人民軍に暗殺される」
(「週刊現代」12月21日号)
第3位「中田英寿が3億円ブチ込んだ“インチキ投資ファンド”」
(「週刊文春」12月12日号)
第4位「中国『防空識別圏』を飛ぶJAL&ANA国際線全便リスト」
(「週刊ポスト」12月20・27日号)
番外1「2013ミステリーベスト10」
(「週刊文春」12月12日号)
番外2「小学校の音楽の先生が出ていた『無修正AV』ちょっと凄いぞ」
(「週刊現代」12月21日号)
今週の週刊新潮は、ちと期待外れ。週刊現代が編集長交代(藤田康雄編集長から鈴木崇之編集長)の御祝儀もあったのか(もっとも今号は前編集長からの引き継ぎ企画だが)、読み応えのある記事が多かった。
まずは、その現代の記事。わいせつ電磁的記録・記録媒体頒布ほう助の疑いで11月30日に逮捕されたA子(27歳)だが、現代によれば「罪名がわかりにくいが、インターネット上で配信するための無修正AVと知りながら、女優としてAV制作を助けた、つまり出演したという容疑である」そうだ。
実名を出すのは酷な気がするが、この容疑者が名門東京藝術大学の声楽家を卒業後、都内の小学校で音楽の先生をしていたというから、大きな話題を呼んだ。
60代男性がこう語る。
「この地区の運動会の開会式で『君が代』を斉唱していました。唄うように頼んだ人は、東京藝大出身と聞いて、『この地区に芸術家がいる』と喜んでいました。綺麗で愛想もよくて、この町のスターです。AV? 何かの間違いじゃないかな」
インターネット上にあるAVの写真まで出されては、先生としてやっていくことはできまい。ハイエナ週刊誌に「藝大出身の元小学校の先生Eカップの“お詫びヘア・ヌード”」なんてグラビアが載るのは近いかもしれない。かわいそうに。
私のようなミステリー好きにはたまらない、文春恒例の今年のベストミステリー。ベスト3と寸評を紹介してみよう。
国内部門の第1位は『教場』(長岡弘樹・小学館)
汐見薫「ある章の登場人物が次の章では全く違った人間像を見せる。その無駄のない文体と鮮やかな展開に感服」
第2位は『祈りの幕が下りる時』(東野圭吾・講談社)
田村良宏「こんなにも悲しい動機を描いたミステリーに出会ったのは初めて。いつまでも忘れられない作品になるだろう」
ちなみに東野氏は10位にも『夢幻花』(PHP研究所)が入っている。この作家の衰えない創作力には脱帽である。
第3位は『ノックス・マシン』(法月綸太郎・角川書店)
千街晶之「マニア気質と遊び心の融合から生まれた至高のパロディー短編集」
海外部門の第1位は『11/22/63』(スティーヴン・キング・文藝春秋)
狩野洋一「ファン待望の長編。ケネディー暗殺に時間を戻し、その後の歴史を織り込んだ読み応えのある力作」
第2位は『緑衣の女』(アーナルデュル・インドリダソン・東京創元社)
岩井志麻子「つらい物語だった。死体の身元を解き明かしながら、家庭内暴力も暴かれていく。心の中ってのが最大のミステリーか」
第3位は『遮断地区』(ミネット・ウォルターズ・創元推理文庫)
芹澤恵「人の弱い所、嫌な所を描くと右に出る者のない作家だが、今作では弱い人間にも骨がある所を丁寧に描く。それでいてこのスピード感」
私がこの中で読んだのは、高村薫の『冷血』、ジェフリー・ディーヴァーの『ポーカー・レッスン』、ローラン・ビネの『HHhH プラハ、1942年 55』だが、キングの本は早速読んでみよう。
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