三鷹ストーカー殺人を詳細に伝えた「週刊文春」に事件取材の真髄を見た
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
今週の注目記事
第1位「三鷹ストーカー殺人事件」
(「週刊文春」10月24日号)
第2位「秋田県秘湯で息を引き取った『福原愛』訳ありの父親」
(「週刊新潮」10月24日号)
第3位「独自調査 災害に強い街15」
(「AERA」10月28日号)
第4位「痴漢・セクハラ冤罪裁判『私はこうして勝ちました』」
(「週刊ポスト」11月1日号)
第5位「長生きする会社 すぐ消える会社」
(「週刊現代」11月2日号)
よほど「みのもんた」という人間は週刊誌に嫌われているのだろう。今週号を見ても「自分も家族も『みのもんた』危急存亡の危機」(新潮)「みのもんたを切れず“腫れ物に触る”収録現場」(文春)「みのもんたはなぜこんなに嫌われるのか」(現代)という特集を組んでいる。
内容はどれも同じようなもので、みのがこれまでテレビで“えらそうな”発言をしてきたことを取り上げ、早くテレビから消えてしまえという論調のものが多い。
私はみのの弁護をする気はさらさらないが、みのをそこまで増長させた視聴者側の責任を問うものがないことが不思議でならない。
みのの口から出任せのいいたい放題を喜んでいた視聴者が数多くいたから、みのはあそこまで登り詰め、ワイドショーの“天皇”になり、芸能人の高額所得者ナンバー1を続けられたのだ。
小泉純一郎首相(当時)をもて囃したのもテレビを観ていた茶の間の“お馬鹿な”主婦たちである。
その結果、格差が拡大し、弱者に冷たい政治が罷り通るようになってしまったのだ。しかし、その責任を有権者は問われない。その小泉が「脱原発」といい出したと、反原発の闘士であるかのように持ち上げるメディアにはうんざりする。だが、小泉政治がやったことを見てみろという批判はあるが、有権者の猛省を促す記事はあまり見ない。
みののようなタレントのいい草を、世相をズバリと斬るジャーナリストのごとくありがたがった視聴者と、小泉をチヤホヤした有権者とは同じ類の人種であり、問題の本質はここにあるはずである。有権者がアホだからアホな政治家が出てくるということでいえば、アホな視聴者がいるからみののような人間を増長させてしまったのだ。視聴者がもう少し賢くならなければ、テレビの質はまだまだ落ちること間違いない。
さて、今週の注目記事の最初は、現代お得意の会社の寿命である。経済のプロに、日本を代表する30社の将来性を診断してもらったとある。
こういう記事を読むとき、ランクの上の会社を見るより、低い会社から見てしまうのは致し方ないだろう。
長寿力100点満点で採点してある。一番低いのは東京電力の27点。これは説明の必要はないだろう。お次は30点のソーシャルゲーム大手の「グリー」である。10月2日に、業績悪化で200人の希望退職を募ると発表したから致し方なかろう。
次は「ヤマダ電機」の32点。一時は飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、栄枯盛衰は世の習いか。外食産業の「ワタミ」は38点で「マツモトキヨシHD」が40点。
では上位はどこか? 「三菱商事」が85点、「トヨタ自動車」が83点で双璧。同じ三菱グループの「三菱地所」が80点で第3位である。
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