汚染水地獄に、首都直下型地震の可能性も……2020年五輪東京開催は茨の道
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
今週の注目記事
1「『東京五輪』を脅かすフクシマ『ダダ漏れ汚染水地獄』」
(「サンデー毎日」9月15日号)
2「藤圭子自殺 実兄藤三郎独占告白『家族をバラバラにした宇多田照實を許さない』」
(「週刊文春」9月5日号)
3「ジャレド・ダイアモンド『なぜ人間は60歳になってもセックスがしたいのか』」
(「週刊現代」9月14日号)
4「『秋田書店』に何が起きている」
(「サンデー毎日」9月15日号)
今週のワースト記事
「あなたの会社にいる『中国スパイ』」
(「週刊現代」9月14日号)
NHKの朝ドラ『あまちゃん』がいよいよ3.11東日本大震災に入ってきた。宮藤官九郎がどういう描き方をするのか、ラストまで目が離せない。
TBSの『半沢直樹』も好調だ。9月2日のasahi.comがこう伝えている。
「1日に放送されたTBS系のドラマ『半沢直樹』の視聴率は、関東地区で30.0%、関西地区で31.2%、北部九州地区23.1%で、名古屋地区で29.2%だった」
劇画調、都合のいいストーリーの作り方に、面白いが違和感がある。このドラマが受けているのは、日頃からの銀行への鬱憤が背景にあることは間違いない。
アサヒ芸能(9月5日号)の「井筒監督の毒舌ストレート時評 アホか、お前ら!」を愛読しているが、今週の彼の言うとおりである。
「銀行というのは世界でいちばんの悪行や。どうして自分の貯金を下ろすだけで手数料を払わなあかんのか。ペテンもいいとこ。こちら金貸してやってるんやぞって。何が“お手数”じゃバカタレが。人様からむしり取った金を人に貸し付けて食ってけつかる集団や。ヤツらは元から悪知恵だけしか働かない。で、『半沢直樹』か。社会派でチョー面白い? 誰が言うとんねん。あのドラマのどの辺が社会をエグってるねん? どんなピンチになろうが毎回助かって、あぁよかった? ワルが土下座して善が勝つ? オマエら初めから全員ワルやないか! 何が『倍返し』や、子供にアホな言葉覚えさせるな!」
さて、今週は月曜日発売組の圧勝で、文春・新潮には精彩がなかった。
だが、ワーストも現代の記事。要は中国政府の指示で、日本の企業に入りこんだ中国人従業員が、その会社の企業秘密を盗み出しているから気をつけろというのであるが、一歩間違えれば、中国人差別につながりかねない“危ない”記事だと思う。
現代はこう書いている。
「法務省によれば、11年には5344人の中国人留学生が、留学終了後、本国へ帰らずに、日本企業に就職している。だがこうした優秀な中国人社員たちが、中国当局に、次々にピックアップされていっているのである。これまで発覚したケースから推定すると、最初はカネをチラつかせ、それでも動かないと、今度は法治国家では考えられない社会主義国家特有の脅しに出るというパターンだ。こうした硬軟両用の手法によって、中国人社員たちは、いとも簡単に『転ぶ』というわけだ」
スパイ活動をしている人間が皆無だとはいわないが、日本語を学び、日本人より優秀な多くの中国人が日本で一生懸命働いているのに、周囲にいるバカどもから「スパイ」呼ばわりされたらどう思うか。そういうことを考慮に入れたら、こういう記事は作れないと思うのだが。
秋田書店といえば、「少年チャンピオン」を出している老舗漫画出版社である。そこが「読者プレゼントの当選者を水増ししていた」ことが、元女性社員の告発によって明らかになった。
だが、会社側は、不正を止めるよう訴えていた社員を、逆に解雇してしまったのである。その上、「元社員は、あたかも社内の不正を指摘し、改善を訴えたために解雇されたなどと主張しておりますが、解雇の理由は、元社員が賞品をほしいままに不法に窃取したことによるものです。また、元社員は業務上ではなく、私傷病による休職です」と開き直っている。
こうした問題を出版社系週刊誌は、自分のところも脛に疵を持つからか扱わない。
毎日が短い記事だがこう書いている。
「この女性や女性が加入する労働組合『首都圏青年ユニオン』によれば、景品を盗んでいたどころか、不正をやめるように上司に訴えていたというのだ。上司は『この会社にいたかったら、文句を言わずに黙って仕事をしろ』と言い放ったという。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事