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堂本剛を追うJuice=Juice チャートが映す、新旧アイドルの対照的な姿

【リアルサウンドより】

2013年09月09日~09月15日のCDシングル週間ランキング

1位:瞬き(堂本剛)
2位:ロマンスの途中/私が言う前に抱きしめなきゃね(MEMORIAL EDIT)/五月雨美女がさ乱れる(MEMORIAL EDIT)(Juice=Juice)
3位:EXILE PRIDE ~こんな世界を愛するため~(EXILE)
4位:青春花道(ポルノグラフィティ)
5位:乙女!Be Ambitious!(THE ポッシボー)
6位:暦の上ではディセンバー(ベイビーレイズ)
7位:恋するフォーチュンクッキー(AKB48)
8位:風は西から(奥田民生)
9位:メロンジュース(HKT48)
10位:戦姫絶唱シンフォギアG キャラクターソング7(獄鎌・イガリマ)(暁切歌/CV:茅野愛衣)

 初週9.5万枚を売り上げ、この週の1位となったのは堂本剛のシングル『瞬き』。ソロとして4年ぶりの首位獲得となった今作は、2年前のシングル『Nijiの詩』に比べて初動売上枚数も大きく増加。本人主演のドラマ『天魔さんがゆく』主題歌という話題性やイベント参加応募を含めた特典もあり、単純には比較できないが、根強い人気を証明した形だ。

 ここで改めて特筆すべきことは、このシングル、表題曲の作詞/作曲だけでなく、サウンドプロデュースも堂本剛本人が手掛けていること。音楽番組『新堂本兄弟』などを通して最近ではミュージシャンとしての卓越したスキルも広く知られるようになってきたが、そもそも2002年のソロデビュー当初から自ら作詞・作曲を担当し表現者としての活動を繰り広げてきたのが彼だ。とはいえ、アイドルのイメージを払拭するため別名義の「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」を名乗るなど、そのアーティスト活動はなかなか容易にはいかなかった模様。しかもソロの音楽性は、Kinki Kidsのパブリックイメージとは違い、どちらかと言えば繊細な内面性をもとにしたメッセージ色の強いものが中心。「アイドルがアーティストとして活動する」ということには様々な壁があったはずだ。

 しかし、ここ数年は再び「堂本剛」名義に戻し、今年5月には尾崎豊や吉田拓郎などの楽曲を歌ったカバーアルバム『カバ』をリリースするなど、真っ正面からミュージシャンとしての活動を展開している。おそらく10年以上かけて「アーティスト・堂本剛」としてのブランドを築き上げた自負もあるのだろう。筆者も一度ステージを観たことがあるが、ファンクの素養を持ち、大物ミュージシャンと渡り合いながら数々の楽器を弾きこなす彼のミュージシャンシップは確かなものだった。シングルのブックレットでは、Aメロの「手と手を合わせ」という箇所に「お墓参りのイメージがある」など、バラード調の楽曲に込めた思いも語っている。KinKi Kidsとして「デビュー以来連続32作シングル首位」というギネス記録を更新し続けながら、アーティストとしての「自己表現」も見せる彼。確実に一つのパイオニアと言っていいだろう。

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