X JAPAN、Janne Da Arc…ヴィジュアル系大物の”秘めた青春”と、現シーンへの提言
#リアルサウンド
【リアルサウンドより】
20年以上の歴史を持ち、今や海外でも認知されてる文化である「ヴィジュアル系」。シーンを彩った名盤500枚の音源を通して音楽面から語ったのが『ヴィジュアル・ロック パーフェクト・ディスク・ガイド 500』(シンコーミュージック・エンタテイメント刊)だ。シーンの黎明期からライターとして活躍し、本書の監修も務めている大島暁美さんに話を伺った。
前編:ブラジルやロシアにも…世界で増え続けるヴィジュアル系バンド
――大島さんはシーン黎明期から活躍されていることもあって、人気ヴィジュアル系バンドのメンバーたちとも親交が深いと伺っています。何か思い出深いエピソードがあれば教えてください。
大島:ありすぎて思い出せないな…(笑)。X JAPAN絡みの話はたくさんありますね。LAまでインタビューしに行ったりとか…。当時は携帯もネットもなかったから、連絡をとるのも大変でしたね。YOSHIKIの取材が何時になるかわからないというので、待ってる間にHIDEの家で遊んでたりもしてましたけど。
「紅」X JAPAN『BLUE BLOOD』収録
あと、yasu(Acid Black Cherry・Janne Da Arc)に私の家の配線工事を手伝ってもらったこともあります(笑)。その時家にSHUSE(La’cryma Christi・Acid Black Cherryサポート)も遊びに来てて、yasuが一生懸命作業してくれてる後ろで2人で「まだー? お腹すいたんだけどー?」とか言ってたらyasuがムッとしたり…(笑)。
――そんな風にメンバーと公私とも交流がある大島さんから見て、90年代のヴィジュアル系バンドと現在のヴィジュアル系バンドの違いを感じたことはありますか?
大島:今はPCでも音楽を作れますし、オーディションも無くライブハウスに出演できてしまうから、いろいろな才能が出てきやすくなっている一面、簡単に始めて簡単に辞めちゃうっていうこともありますね。
昔はホラ、長髪にしたりバンドをやっているだけで家族から勘当される…みたいなところもあったじゃない? 髪の毛を染めることひとつとっても、一番発色の良いカラー剤が国内には売ってなくて、ロンドンから高いヘアカラー剤を買ってきたりしないといけなかったんですよ(苦笑)。
そういう意味では昔のバンドマンの方が苦労した分、腰が据わっていたというのはあるかも。もちろん一概には言えませんけどね。
――最後に、ヴィジュアル系って今後どうなっていくと思いますか?
大島:LUNA SEAやX JAPANみたいに世間一般の誰でも知ってるっていうヴィジュアル系バンドが減ってるので、ゴールデンボンバーに続いてメガヒットを飛ばすバンドが現れてほしいですね。
大島暁美のオススメバンド4選
時代を問わずにセレクトすると膨大な量になるので、今、応援してるバンドということにしました。(大島)
●その1:NINJAMAN JAPAN
「雷神-raijin-」NINJAMAN JAPAN『雷神/餞』収録
2009年、劇団☆新感線の役者、吉田メタルが、Psycho le CemuのLIDAと結成したヴィジュアル系ロック・バンド。日本らしさが海外でも受けている。
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●その2:Jupiter
Versaillesのメンバーとして5年間活動を共にしてきたHIZAKI(G)、TERU(G)、MASASHI(B)、YUKI(Dr)に、ヴォーカリストZINを加えた5人が、2013年4月に結成した新バンド。メタルでありながら神秘的なサウンドが特徴。
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●その3:AliceNine
2004年、元FatimaのNaoと元Delta Arkの沙我が元ギブスの将と虎に声を掛け、後にヒロトが加わり結成。枠にとらわれない幅広いジャンルの楽曲や、ファンと共に「楽しむ」ことを最大限に考えたライブを行っている。
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●その4:Moran
元Fatimaのメンバーを中心に2007年12月結成。「トータル・アート」をコンセプトに、外見、楽曲に於いて様々な「色」を出している。
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