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交通事故に、通り魔殺人……中国各地で猛暑パニック発生中!

2489526032_1c972d0802.jpgイメージ画像 photo by Philip Jägenstedt
from flickr

 中国各地が、記録的猛暑に見舞われている。東部から内陸部にかけ、日中の気温40度を超える猛暑が続いており、7月26日には上海市で、観測史最高となる40.6度を記録した。あるテレビ局では、上海市の野外にある石畳の上に豚肉の塊を放置したところ、10分間でちょうど食べ頃に加熱されたという。 現地メディアによると、同市ではこれまでに少なくとも10人が熱中症で死亡している。
 


 ところが、外に出ることがためらわれるほどの暑さの中、上海では地下鉄やショッピングモールが大混雑しているという。現地在住の日本人女性が話す。

「みんな、あまりの暑さに涼みに来ているんですよ。家にエアコンがない貧困層や、あっても電気代をケチってつけたくないという連中が、大挙してやってくる。床の上に座り込んで弁当を食べたり、本を読んだりしています。邪魔臭くてしょうがないですよ」
 
 一方、湖北省武漢市では屋外作業に従事する作業員が、炎天下で注意力が散漫になり、指などを切断する事故が相次いでいる。市内のある病院では、1日に10人以上が指の切断事故によって搬送されたという。

 北京市在住の日本人男性も、暑さを原因とした事件・事故も増えていると話す。

「今年の夏は、街中でやたらパンクして停車している車をよく目にします。中国では、粗悪品やかなり古いタイヤが使用されていますが、あまりの暑さに熱でバーストしてしまうんです。パンクによる横転死亡事故もニュースになっていました。それと、人ごみや行列ができるようなところでは、頻繁にケンカが起きている。暑さでイライラしているんでしょうが、炎天下での取っ組み合いは、見ているほうまで余計に暑くなるのでやめてほしい」

 猛暑が人民を凶悪にさせるのか。北京市では凶悪犯罪も多発している。

 22日には、市内のスーパーマーケットで、包丁を持った男が2歳半の男児を含む4人を切りつけ、そのうち1人が死亡する事件が起きている。また、23日には、車の運転中に道を遮られたことに腹を立てた男が、ベビーカーに乗っていた女児を地面に投げつけ、死亡させた。

 このほかにも、北京では7月半ば以降、すでに10件以上の凶悪犯罪が発生しており、 記録的猛暑との因果関係も指摘されている。

 いずれにせよ、中国に行くなら、今はベストシーズンではなさそうだ……。
(文=牧野源)

最終更新:2013/08/06 11:36
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