猛暑の夏は映画館で肝試し! 日米ホラー映画が続々公開
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いよいよ猛暑の夏がやってきた。夏映画の定番ジャンルといえばホラーもその1つで、今週末封切られるメジャー作品の続編や人気シリーズ最新作を3本まとめてご紹介。エアコンの効いた映画館でゾクゾクと肝を冷やし、初夏の納涼のひとときを過ごしていただきたい。
『サイレントヒル リベレーション3D』(TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国で公開中、2D/3D上映)は、コナミのホラーアドベンチャーゲームを映画化した『サイレントヒル』(2006)の続編。幼いころの記憶がなく、父親(ショーン・ビーン)に守られるように米国の各地を転々としながら成長し、もうすぐ18歳になるヘザー(アデレイド・クレメンス)。新たに引っ越してきた先でショッキングな出来事が続き、ついには父親が失踪してしまう。家の壁に残された「サイレントヒルへ来い」という血文字を頼りに、ヘザーは悪夢で何度も見てきた謎の町サイレントヒルに足を踏み入れる。白い灰が降り積もり、不気味な何かがうごめく闇の世界で、ヘザーはある狂信的な教団と対峙する。
監督は英国出身の新鋭、マイケル・J・バセット。和製ゲーム発のハリウッド映画といえば『バイオハザード』シリーズが有名だが、ジョヴォヴィッチが華麗なアクションでゾンビの群れをなぎ倒すアチラに比べ、本シリーズではごく普通の女性がおどろおどろしい迷宮のような異世界を逃げまどう。特別な能力も強力な武器も持たないからこそ、異形の存在に怯える主人公の恐怖に共感できるし、家族を救うため力と知恵を絞って生き残り、自らの宿命をも乗り越えようと懸命な姿に心を動かされるのだろう。共演陣のキャリー=アン・モス、デボラ・カーラ・アンガー、マルコム・マクダウェルらも存在感を放つ。終盤の舞台となるダークな遊園地で、お化け屋敷を進むかのような恐怖をよりリアルに体感したい向きには、3D上映がオススメだ。
続いて、7月13日封切りの『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』(R18+)も3Dホラーで、1974年に映画史に残る殺人鬼レザーフェイスを生み出した『悪魔のいけにえ』のその後を描く続編として製作された1本。73年、米テキサスで凄惨な殺人事件を起こしたソーヤー家は、駆けつけた保安官らにより、幼子だったヘザーを除く全員が抹殺された。時は流れ、成人したヘザーのもとに、亡くなった祖母からの遺産相続の通知が届く。恋人や友人たちとともに、祖母が残した大邸宅に到着したヘザーだったが、そこには密かに生き延びていたレザーフェイスが待ち受けていた。
監督は『テイカーズ』(10)のジョン・ラッセンホップ。人間の皮で作ったマスクをかぶり、チェーンソーで若者たちを次々に虐殺するレザーフェイスを描いた作品は、続編、リメイクを含め今回で実に7作目。のちのホラー映画に多大な影響を与えた古典的プロットを尊重しながらも、スプラッタ描写を最新の3D映像でより過激に表現した。さすがに万人向きの映画ではないが、3週間限定公開の劇場も多いので、チェーンソーが飛び出してくる恐怖を体験したい方はどうぞお見逃しなく。
同じく7月13日公開の『怪談新耳袋殴り込み!劇場版 魔界編 前編』は、怪談集『現代百物語 新耳袋』を原作とする人気ホラーシリーズ『怪談新耳袋』から生まれた、スピンオフ企画のドキュメンタリー『怪談新耳袋殴り込み!』の劇場版第5弾だ。日本各地の心霊スポットを潜入取材する6人の男たち、通称「殴り込みGメン」が、沖縄本島と宮古島の心霊スポットに突撃し、その模様を前後編で公開する『魔界編』2部作の前編。守護神をまつる聖地を潰して作られたホテル廃墟や、太平洋戦争の亡霊が出没する塔などを訪れ、幽霊をカメラに収めようと奮闘する。
ニコニコ生放送でも心霊スポット生中継を5回敢行し、のべ50万人が視聴するなど若い世代を中心に人気を誇る本シリーズ。第2弾の『沖縄編』でGメンたちが恐怖のあまりリタイアしてしまった心霊スポットへの再挑戦もあり、今作のホラー度もパワーアップ。『魔界編 後編』の封切りは7月20日で、それぞれ1週間ずつの公開となる。殴り込み、と威勢がよいわりに怖がりなオッサンGメンたちのビビリぶりも見どころだ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『サイレントヒル リベレーション3D』作品情報
<http://eiga.com/movie/77737/>
『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』作品情報
<http://eiga.com/movie/58153/>
『怪談新耳袋殴り込み!劇場版 魔界編 前編』作品情報
<http://eiga.com/movie/78627/>
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