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メディアがまた“捏造”報道?北朝鮮ミサイル騒動の時、韓国は平和だった!

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。

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メディアがまた“捏造”報道?北朝鮮ミサイル騒動の時、韓国は平和だった! – Business Journal(5月2日)

烏頭山統一展望台から臨む北朝鮮の宣伝村

民主党への期待の裏返しと、自民党への長らくの不信感……離党するあまたの議員や、乱立する政党など、複雑すぎる昨今の日本の政治。元国会新聞編集次長の宇田川敬介氏が、マスコミ報道という観点から、異論・反論交えて解説するーー。

「日本の報道は歪んでいる」

 これは、日本のテレビ報道やネット掲示板の書き込みなどを見た韓国人の言だ。ネットはともかく、普段NHKくらいしか日本のテレビ番組を見ない彼らが、もし民放のワイドショーなどを見たらなんと言うだろうか?

 私は、最も「ミサイルが飛んでくる危険がある」と報道されていた太陽節の翌日、4月16日に訪韓した。その前日の4月15日、北朝鮮では「太陽節」と呼ばれる建国の父・金日成同志の誕生日であり、それをお祝いする国民による熱気があふれていたようだ。

 一方、日本のテレビ局では、その太陽節に合わせて北朝鮮がミサイルを飛ばすのではないかとし、「緊迫の韓国」と報道。「保存食を買いあさるソウル市民」として、カップラーメンなどに群がる買い物客の映像もあれば、幼稚園児が避難訓練しているものもあった。その報道は苛烈さを極め、私と一緒に行くはずであった人が「危険だと周囲に止められるので、今回は延期する」といってキャンセルになったほどである。

 さて、まずはソウルの金浦空港。もちろん、戦争が間近ならば、空港に戦闘機などが駐機されているはずだが、残念ながらいつもの警備用の軍用機が数機置かれているだけで、それらもかなり注視しなければ発見することはできない程度の状況である。それほど厳重な警戒はされていない様子だ。

 空港内部もまったく同じ。羽田空港では「空港ではテロの危険がある」として、かなり警備が厳重であったが、金浦空港は「まったくいつもどおり」。荷物が出てくるターンテーブル周辺も、警備員が1人しかいない。あとは出口に2人。これでは何か事件が起こっても、どうにもならないのではないか。

 空港を出てソウル市内に向かう道すがらも、何もない。あえてタクシーで移動をし、車上から市街などを見た。遠回りしてもらって国会や青瓦台の近くを回ったが、残念ながら「軍服」を見ることさえできなかったのである。要するに、ソウル市内において「戦争の気配」は何もなかった。

 韓国の案内をしてくれた人に「北朝鮮の関係で緊迫した韓国と言われてきたのですが」と日本の報道で見た話を聞いたところ「韓国のどこが緊迫しているのですか? 最も殺気立っているのは、韓流スターの周りの日本人のオバサンですよ」と笑われてしまった。

 例えば危機に備えて食料を買いあさっている人々の報道に対しては「カップラーメンに関しては、最近、韓国のイーマートというスーパーマーケットでカップラーメンとインスタントラーメンのセールをしたので、その映像を使ったのではないですか? それが保存食を買いあさると報道されるのですか。いやいや、テレビ局も話を作るのは大変ですね」という。

 また、避難訓練に関しても「韓国は、何もなくても月に一回、避難訓練や空襲に対する講座などを行って啓蒙しています。平和ボケをしないためと、やはり一応戦争中ですから。韓流スターたちだって軍役に行くのです。それでも30年前までは33カ月の軍役でしたが、現在は18カ月に短縮。かなり平和になっています。日本のテレビは、その定期避難訓練を映したのでしょう。韓国のことをあまり知らない人が報道をしたのでしょうね」というのである。

 夜の街も当然に平和の中である。特に外出禁止令もなく、夜中に1人で外を歩いていても危険はない。当然市中に軍隊もいない。たまにヘリコプターが空を飛ぶ程度である。

 翌日、「ソウルだけが平和と思われてもよくないので、北朝鮮を見に行きましょう」と誘われ、38度線にも赴いた。

 ソウルから約1時間車に乗って北へ。ピョンヤンまでつながる道を漢江に沿って北上すると「烏頭山統一展望台」がある。この展望台では、日本の観光地にもよくある有料の望遠鏡で北朝鮮を覗くことができる。そして北朝鮮の解説ビデオが流される。外国人専用フロアでは、日本語による解説ビデオも存在するのだ。

「ここから見える北朝鮮の村は、宣伝村ですが、天井が崩落している建物が多く……」

 北朝鮮の宣伝村の宣伝があまり成功していないとする内容であり、なかなか興味深い。「ここから見える街にはほとんど人の姿が見えず、トンネルか何かで移動しているかのように思われます」など、軍事的にも興味をそそるような内容の日本語解説に、思わず苦笑してしまうのである。

 烏頭山統一展望台周辺は、北朝鮮まで最も距離の短いところで460メートル。普通に泳げる距離で北朝鮮に到達する。性能が良いものであれば、狙撃用ライフル銃でも狙える距離だ。その場所は、さぞかし「緊迫」しているだろうと考えていたのだが、その予想はすっかり裏切られたのだ。

 同地の駐車場には観光バスが8台も駐車してあり、一般の国民が山周辺に咲いている桜で花見をしているのである。韓国の花見は日本のように酒を飲むのではなく、歩いて花を愛でるのが主流とのことであるが、小さな子供連れも見られるほど「平和」「のどか」な光景であり、とても日本の報道などは信じられる状態ではないのである。

 烏頭山のあるパジュ市内にはさすがに兵士がいたが、それは基本的には米韓軍事演習によるものか、国境の警備のための交代要員であり、臨戦態勢にはない。所持している銃も背中から下げている状態で、引き金に指がかかっているほど緊迫した状態とは程遠い。若い兵士がふざけ合っている姿さえ何回も目撃したほどである。

 「緊迫する韓国」の実態レポートとして、少々長めに書いたが、結局、日本での報道はなんだったのか?

 韓国のテレビ局関係者は、「日本のテレビ局は、何もないときにニュースを作って映像を流さなければならないから大変なのですね。ちょうどボストンマラソンで爆弾事件があったから、北朝鮮の報道はなくなるでしょう。まあ、北朝鮮からミサイルが飛んでくる可能性よりも、はるかに影響が少ないアメリカのテロのほうが大きなニュースになるということは、日本はミサイルの危険がないということを知っていて、それまで報道していたのでしょう。報道することのない時期の報道担当者が、ニュースを作ってしまうものなんです」と、日本のテレビ局の「危機の捏造」をあまり快く思っていない口調であった。

 一方、現地の観光関係者は「NHK(韓国では衛星放送でNHKを見ることができる)が、韓国が危険だと言ったので、日本人観光客が激減した。もともと2012年夏、李大統領の『竹島関連』の言動により日本人観光客は減ってしまい、アベノミクスでまた減り、そして今回の北朝鮮報道によって、以前の10分の1になってしまった。明洞では、道で日本語を聞くことがなくなった。これは、NHKによる、日本人観光客を韓国から離れさせて韓国経済を疲弊させる、陰謀ではないのか」と怒り心頭であった。

 もちろん、韓国そのものが朝鮮戦争勃発以来、いまも戦時中であることは間違いがない。しかし、今回のように危機を煽る報道は、実際に韓国に行ってみれば、間違いでしかないことは明らかである。物事を正確に伝える、ニュースを捏造しないというのは放送法上当たり前であり、これは日本の報道機関が、またその禁を破った例である。そして、「韓国寄りの報道」などと言われる一方、当のその国に「陰謀的」と言われてしまう。日本の報道機関は、主観的な報道をしない、そしてニュースを捏造しないということを、いつになったら学習するのであろうか。この記述が間違っているという人があるなら、ぜひ現場に行って見てきてはいかがであろうか?
(文=宇田川敬介/国会ジャーナリスト)

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最終更新:2013/05/04 07:00
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