19世紀末のロンドンで起きた“セックス革命”! 世界初の電動バイブ開発秘話『ヒステリア』
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19世紀に開発されただけに、その登場は衝撃的だった。
世界初の電動バイブレーターを発明した人って、一体どれだけエロかったんだろうか? ドクター中松のようなマッドサイエンティストだったのか、それとも村西とおる監督みたいな飽くなき性の探求者だったのか? 気になるじゃないですか。そんな疑問に答えてくれるのがこの映画。ヒュー・ダノシー&マギー・ギレンホール主演による『ヒステリア』は、電動バイブレーターの開発者である英国人ジョセフ・モーティマー・グランビルにスポットライトを当てたもの。歴史の教科書にその名前が出ることはないが、彼は19世紀末のロンドンで“セックス革命”を巻き起こした性の救世主だったのだ。彼の偉業を知れば、これから電動バイブを手にした際は特別な感慨が湧くかも知れない。
“性の革命児”ジョセフ・モーティマー・グランビル(ヒュー・ダノシー)の職業はお医者さん。時は1880年代、ビクトリア朝時代の英国は第二次産業革命の真っ盛り。米国では電話機や電球を発明したエジソンが活躍していた頃。科学が飛躍的な進歩を遂げていく一方、多くの女性たちを悩ませていたのがヒステリーだった。もともとヒステリーとは古代ギリシア時代に“さまよえる子宮”という意味で名付けられたもの。ヒステリーは女性にだけ見られる症状で、女性器と因果関係があると考えられてきた。中世ではヒステリー症状の女性は、魔女として迫害されていたそうだから恐ろしい。グランビルは情熱みなぎる新進の医師として、ヒステリー患者の治療に当たっていた。当時の治療法というのはヒステリーを訴えるご婦人たちを治療台に乗せ、女性器部分を手でゆっくり時間をかけてマッサージし、オーガズムまで導くというもの。19世紀の欧州では性感マッサージこそがヒステリーに効果のある医療行為だったのだ。1850年代の英国の医師たちによる研究では女性の40%以上がヒステリーであると診断されていたそうだから、グランビル先生は“ゴッドハンド”加藤鷹ばりに大忙しだった。
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