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日刊サイゾー トップ > 海外  > 新型鳥インフルで上海は戦々恐々

当局発表は信用できない! 新型鳥インフル出現に、上海市はすでに戦々恐々

Shanghai_montage.jpg中国・上海市(wikipediaより)

 3月31日、中国の衛生当局は、これまで人への感染が確認されていなかった「H7N9型」鳥インフルエンザに感染した上海市の2人の男性が、肺炎などの症状で死亡していたことを発表した。

 死亡したのは、2月から発熱や肺炎などの症状を訴えていた87歳と27歳。87歳の男性は3月4日に、27歳の男性は10日に息を引き取ったという。また、安徽省の35歳の女性も同型のウイルスに感染して危篤状態に陥っているとの情報もある。


 現時点では、わずか数人の感染者が確認されたに過ぎない新型鳥インフルエンザだが、上海市はすでに戦々恐々とした雰囲気に包まれているという。現地駐在員の男性は次のように話す。

「現地在住の日本人の間では、人ごみは避け、鶏肉は食べないようにしようという風潮が広がっています。家族を日本に帰すことを検討している同僚もいます。あとはネット上で感染情報に関する情報をチェックしたり、知人と携帯メールなどで情報交換を行ったりしていますね。ただ、デマも多く、中国版Twitter『微博』などでは、『近所の病院に数十人が隔離されている』などといった未確認情報が飛び交っていて、一層不安な気分になります」

 現時点でここまでナーバスにならざるを得ない背景には、当局を信用できないという実情がある。

 2002後半に広東省で発生し、アジアを中心に774人が死亡したとされるSARSでは、当局が流行を把握しながら感染情報を隠匿。結果、感染拡大につながった。また、05年から07年の間には、中国東部で鳥インフルエンザで5人が死亡しているが、これらについても感染ルートは明らかにされておらず、実際には数十人単位の死者が出ていたという説もある。

 この国では、うかうかしていたら生き残れないのだ。
(文=牧野源)

最終更新:2013/04/02 17:09
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