トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > その他  > 意外!? 花粉症に本当に使える薬

眠くなる花粉症薬はもう古い! 新薬が続々登場の花粉症薬最前線

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。

■「Business Journal」人気記事(一部抜粋)
堀江貴文仮釈放当日夜の様子を友人が語る「みんなに触られ、穏やか。服のサイズMに」
LCCジェットスター、相次ぐ大量欠航でも拡大路線の背景と、主要株主JALの本音
仕事の9割はコミュニケーションで決まる! 上司の怒りポイントを見極め仕事をスムーズに行おう!!

■特にオススメ記事はこちら!
眠くなる花粉症薬はもう古い! 新薬が続々登場の花粉症薬最前線 – Business Journal(3月28日)

一年中つらい目に……。(「Thinkstock」より)

 生化学分野に精通し、サイエンス・コミュニケーターとしても活動するほか、教育機関で教鞭も執っているへるどくたークラレ氏が、薬局で買える医薬品や健康・栄養食品を分析! 配合成分に照らし合わせて、大げさに喧伝されている薬や、本当に使えるものをピックアップする。

 アレルギー前線真っ盛り。花粉症とはこの時期のものと思いがちですが、スギ、ヒノキが終わってもイネ科、ブタクサ、そしてハウスダストと、実は年中さまざまなアレルゲンがはびこっています。スギとヒノキはたまたま反応する人が多いだけ。ブタクサはスギ・ヒノキアレルギーの人の多くが同様に鼻炎を起こすことも知られています。

 というわけで、今一度アレルギー薬についてしっかり基礎知識を付けておいて損はありません。アレルギー薬なんて飲んだら眠くなるだけ……そんな考えはもう古い。眠気の少ない抗アレルギー薬、この薬局に並ぶ第2世代アレルギー薬を知っておけば、鼻づまりで具合が悪いまま仕事の効率を下げずに済むというもの。さっそく紹介していきましょう。

●眠気が少ないものも! 薬局で買える花粉症の薬の効き目は?

・アレグラFX(久光製薬)

「アレ~グラ~」と、嵐の大野智が扮する宇宙人が薬を売りつけるアホなCMでお馴染みのアレグラFX。FXと名前が付いているものの、内容は処方薬のフェキソフェナジンそのもので、配合はほかのアレグラと同じです。フェキソフェナジンは抗アレルギー薬の中で「唯一」説明書に眠気の副作用説明が記載されていないのが特徴。副作用らしい副作用もないために、現在も処方薬として愛用者が多い薬です。処方薬としても、ジルテック、アレジオンと共に3強として長年君臨していた実績もあり、しっかり飲んでいる限り効果は高いです。

 ただ、この「しっかり飲む」というのがクセもので、定められた時間に従って、しっかり等間隔に飲まないと効果が持続しないのです。また、抗炎症作用などがないために一旦アレルギーで粘膜を痛めてしまうと、効き目が鈍いことこの上ないという人もあります。

・ストナリニZ(佐藤製薬)、コンタック鼻炎Z(グラクソ・スミスクライン)

 ストナリニZもコンタック鼻炎Zも、処方薬としてはジルテック(アレルギー症状を抑える薬)として使われていたセチリジン製剤。アレルギーを抑え込む力はアレグラよりやや高く、その半面、(気になる程でもないにせよ)若干の眠気があります。当然無保証ですが、大して副作用が起きるわけでもないので、アレグラと併用するという使い方もありかと。

・アレジオン10(エスエス製薬)

 1日1回でよいというのが強みのエピナスチン製剤。抗アレルギー能力は非常に評価しにくい部分ですが、セチリジン製剤とどっこいどっこいくらいと見ておくとよいでしょう。当然、眠気作用の程度もどっこいどっこい。値段もどちらも10日分で2000円程度とどっこいどっこい。ちなみに副作用に「悪夢」というのがありますが、発現確率は0.1%以下なので、それほど気にするほどでもないでしょう。

・ザジテンAL(ザジテン)

 OTC(処方箋なしで変える薬)として出てきた第2世代抗アレルギー薬の中では相当早い段階から発売されていました。というより効き目が弱く、薬局薬としてアレグラやアレジオンが出てきたことで、存在意義を考え直さないといけないレベルでしょう。ただし目薬、点鼻薬は人によっては劇的に効くので、そちらはわりとオススメです。

●医者で処方される薬はもっと効果的!

 さて、これだけ揃そろっていれば、医者いらずと思われそうですが、こうした薬がOTCで薬局に出てくるということは、もっと良い薬が処方薬にはあるということ。しかもきちんと保険が利くので、1カ月の薬価も1500円以下に抑えることができます。花粉症の症状が2カ月以上続くほど重度なら処方薬、1カ月くらいなら市販薬で乗り切るというのが、お金の面では割り切れるところでしょう。

 ただし、医者による処方薬の中には、少しの眠気があること以外は、圧倒的に効き目の強い抗アレルギー薬「タリオン」や、アレルギー以前に炎症そのものを止めてしまうステロイド系「セレスタミン」といった最終兵器があります。特に目薬、点鼻薬(鼻炎薬)は処方薬に勝る物なしであるので、症状の重い人は耳鼻科に行くことをオススメしますよ。

●意外と使える鼻炎薬。安物は絶対買っちゃダメ!

 さて、鼻炎薬の話が出ましたが、OTCではどれを買えばよいでしょうか?

 実のところ500円以下の安い鼻炎薬は、全部買わない方がよい。なぜなら、こうした安物の鼻炎薬には、ほぼ間違いなくナファゾリンという古い血管を収縮させて炎症を抑える成分が入っているからです。この成分は、一時的には鼻の通りを良くしますが、効果の持続はなく、結果的に大量の鼻炎薬を使用しなければ鼻が詰まり続けることになります。さらに、この成分が原因で鼻づまりが起きる薬剤性肥厚性鼻炎という、治療困難な鼻炎にレベルアップします。

 意外とこの罠にはまって、自分は鼻薬が手放せないと嘆いている人も多くいますが……まさかこの記事を読んでいる人にもいませんかね? これの治療は非常に大変で、耳鼻科に通院になります。ただし、きっちり治せますので、ついでにアレルギーの対策も講じて、劇的に楽になるかもしれませんよ。

 話がそれましたが、結局鼻薬というのはこうした危険もあるため、1日に2~3回、キメ打ちするという使い方が無難です。そして2週間以上は使わないというのが鉄則です。そういう意味では、薬局薬ではナザールARがオススメです。

・ナザールAR(佐藤製薬)

 ベクロメタゾンというステロイド配合を使用しているナザールAR。ステロイドというとなんとなくイメージが悪く悪者にされがちですが、実は、炎症を抑えるにはなくてはならない奇跡の薬なのです。現代医療を支える柱のひとつで、乱用さえしなければ良い薬なのですね。逆に言えば、それほど強い薬をアホみたいに使えば、しっぺ返しがあるのは当然。副作用に注意が必要な薬は、使いこなせば最良の道具になるのです。

 市販薬では数少ないステロイド系点鼻薬のナザールARは、処方薬の世界ではもはやあまり使われませんが、それでも十分に強い効果があります。朝、昼、寝る前の3回に限り、しっかり鼻に入れて炎症を抑え込めば、悪化を食い止めることができるのです。

●裏技は睡眠前に風邪薬を飲むこと?

 あと裏技としては、睡眠前にあえて風邪薬を使うという対処法もあります。風邪薬というのは、そもそも風邪を治す成分ではなく病原体の引き起こす諸症状を抑える薬です。

 ゆえに現在は、花粉というアレルゲンによって、粘膜が腫れたり、正常な代謝ができていなかったりといった諸症状が出ているわけで、それらは風邪に近い状態です。

 なぜあえて寝る前に……というかといえば、風邪薬の副作用には「眠気」があるからです。さらに寝ている間に症状を抑えることで、少しでも粘膜の再生を助けてあげることができ、慢性の炎症を起こさないように鎮火するという大事な仕事をさせることができるのです。

 その場合の風邪薬は、カフェインやエフェドリン類といった睡眠の質を下げる成分を含まないシンプルなものがいい。パブロン50(大正製薬)なんかはわりとオススメです。

 また、炎症で荒れた粘膜の再生には、ビタミンCも効果的です。普段より多く果物を食べたり、ビタミンCのサプリメントなども小まめに摂取すれば、つらいシーズンも賢く乗り切れるはずです。

 薬を使う生活というといぶかしげな顔をする人もいるかと思いますが、花粉症という、期間限定で本来ないはずの不具合を自然のままに任せて悪化させるのは、あまり賢いとは言えません。用法用量を守ってさまざまな薬をうまく使い、快適に過ごしてください!
(文=へるどくたークラレ/サイエンスライター)

※本記事は、サイエンス・ライターがつづる化学コラムです。報道の見地から行っているものであり、再現性やその内容を保証するものではありません薬を服用する際は、医師や薬剤師にご相談ください。

■おすすめ記事
堀江貴文仮釈放当日夜の様子を友人が語る「みんなに触られ、穏やか。服のサイズMに」
LCCジェットスター、相次ぐ大量欠航でも拡大路線の背景と、主要株主JALの本音
仕事の9割はコミュニケーションで決まる! 上司の怒りポイントを見極め仕事をスムーズに行おう!!
オセロ中島の早期復帰熱望に、テリー伊藤「病気直ってない。復帰前にすべきことある」
うつ病・社畜・就職浪人…… 生きづらい社会になった日本に全世界が同情中?

最終更新:2013/04/02 07:00
ページ上部へ戻る

配給映画