「震災の影響も……」テレビバラエティに“海外モノ”大量投入のワケとは?
#テレビ辛口研究所
2009年から7回にわたって放送されてきた千原ジュニアがMCを務める特番『世界の村で発見!こんなところに日本人』(テレビ朝日系)が、4月5日からゴールデンでレギュラー化されるという。
また、さまざまな分野の世界ランキングと日本の順位を紹介し、風習の違いなどを解説する『なんでもワールドランキング ネプ&イモトの世界番付』(日本テレビ系)も11年10月から放送されているし、情報バラエティなどでもよく「世界で○○なのは日本だけ」「世界から、日本の△△はこう見られている」といった、「外国から見た日本」ネタが連発されている。
これって、一体なぜなのだろうか?
思えば、数年前までは「世界の衝撃映像」や「世界ビックリ(ドッキリ)動画」「世界のおバカ動画」みたいなものを紹介する番組が多数あったが、そうしたものは減っている気もする。あるテレビ関係者は次のように言う。
「『世界の衝撃映像』などの番組が多かったのは、単純に視聴率が取れるというのと、動画サイトがたくさんできていたからです。ただし、動画系はけっこう買い取り料金が高いので、同じ動画を、番組を変えつつ頻繁にあちこちで流していましたよね。さらに震災以降は、刺激の強い“衝撃系”が一時的に受け入れられなくなっていました。現実のほうが、衝撃的だったというのもありますが」
それがなぜ、少し前から海外ネタが頻発されているのだろうか? 先述のテレビ関係者は付け加える。
「震災のときに、アメリカや親日国家・台湾などをはじめ、世界各国から支援や温かいメッセージが来たことによって、世界とのつながりを意識するようになった人が多いことはあると思います」
また、あるバラエティ関係の作家は、次のような分析をする。
「震災の影響はあると思いますが、それよりも大きいのは、日中・日韓関係の悪化を肌で感じ、不安視している人が多いことじゃないでしょうか。反日報道などを目にする、耳にする機会が多いことから、日本が世界でどう見られているのかが非常に気になる。そんな中、日本を好意的に見てくれる他国の人たちの声を聞くことで、安心感が得られるのではないかと思います」
ちなみに、かつては映画や海外ドラマなどに出てくる典型的な「メガネの秀才」「ケチなアジア人」キャラは、たいてい日本人設定だった気がする。
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