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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ドラマ『悪夢ちゃん』実は深い?
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第11回

夢か現実か? ウソか本当か? 『悪夢ちゃん』の“自由”な授業

akumuctv.jpg日本テレビ 『悪夢ちゃん』

「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。

先生 「『自由』とはなんですか?」

生徒 「周りに流されず、自分の考えで行動することです」

先生 「では周りに流されず、自分の考えで学校を休みたいと思いそのように行動することは『自由』ですか?」

生徒 「それは『自由』ではありません。『自由』の意味をはき違えています。それは『自分勝手』です」

先生 「それは不登校です。不登校をすべて『自分勝手』と言ってもいいのですか? その人の悩みや取り巻く環境などを考えずに、それは『自分勝手』だ、『自由』の意味をはき違えているとそのように発言することは、あなたの『自由』ですか、それとも『自分勝手』ですか?」

生徒 「……そこまでは、分かりません」

先生 「そこまでは分からない。自分のことなのに分からない。それが『自由』なのか『自分勝手』なのかさえ分からない。分からなくてもいいんです。そう思うことが『自由』なのです。学校で教わる『自由』とは、むしろ分かることではなく自分の中に分からないと思うことを増やすことです。先生がなんと言おうと、そう簡単に分かった気にならないでください」

 これは土曜ドラマ『悪夢ちゃん』(日本テレビ系)第4話冒頭で、5年生の担任を務める主人公・武戸井彩未(北川景子)とその生徒の間で行われた授業である。

 日本テレビの「土曜ドラマ」枠(土曜21時)は独特な進化を遂げてきた。特に2000年代以降は、『怪物くん』『妖怪人間ベム』『Q10』『ゴーストママ捜査線』などティーンエイジャー向けでありながら、同時にテレビドラマの表現として冒険的・実験的な作品を数多く放送し、「土曜ドラマ的」と言うしかないファンタジー要素を巧みに利用した独特なジュブナイル作風を築き上げている。

 今クールの『悪夢ちゃん』も、その系譜にあたる。

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