アドトラック、脱法企業の広告が制御不能!?
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アドトラック、脱法企業の広告が制御不能!? – Business Journal(7月31日)
大音量で音楽やアナウンスを流しながら、渋谷、新宿、秋葉原などの繁華街を走り回る、ド派手な「アドトラック」。アーティストの新曲や新作映画、マンガ喫茶、高収入アルバイトなど、さまざまな業種が宣伝手法の一つとして利用している。
だが、騒音の問題やそのデザインに対する苦情が多発。昨年10月、東京都では「東京都屋外広告物条例施行規則」を改正し、これまで野放しだったアドトラックにも審査制度を導入した。この条例改正によって公益法人・東京屋外広告協会によるデザインやコピーなどの審査を通過しなければ、アドトラックを走らせることはできなくなったのだ。
条例改正以降、月に10件程度の審査を行っているという公益法人・東京屋外広告協会を直撃してみると、意外なことに「抜け穴もあるんです」と、その実情を説明してくれた。
「当協会の審査にかかるのは、東京都内ナンバーのトラックのみ。一部の業者は条例の適用を避けるために他県ナンバーのトラックを東京に持ち込んで繁華街を走らせています。そういったトラックに対して、東京都としては対処できないんです」
さらに、違法を覚悟でアドトラックを走らせている業者も多いという。
「本来、アドトラックは運転席で放送設備をコントロールできる『特殊車両』ということで陸運局に申請します。しかし、この特殊車両の申請をせずに、白ナンバーで宣伝を行う業者も結構いる。怪しげなクラブや風俗店、ポルノといったグレーゾーンの企業は、このような手法で宣伝を行っているものが多い」(同協会)
こうした抜け道が存在するため、条例による規制がかけられても状況は好転せず、街にはやかましいアドトラックが今日も横行している。そもそも、この条例には罰則の規定が設けられていないことも問題だろう。いったい、罰則がない条例に、どれほどの効力があるのだろうか?
「表現の自由との兼ね合いがあり、罰則・罰金を制定するのは難しいんです」と同協会。それでも、一定の効果は挙げられていると力説する。
「東京都では、条例に違反した広告主、広告代理店、広告業者に対しての公表措置を取っています。コンプライアンスを徹底する大手企業が条例違反となれば大問題となり、消費者からのバッシングの的となってしまうんです」
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