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『全国あいどるmap』出版記念インタビュー

群雄割拠のアイドル業界! 今こそ応援すべきは地方アイドル!?

IMG_8800_.jpg山村哲也氏(左)と南波一海氏(右)。

 ここ1年ほど、女性アイドルグループ業界は「アイドル戦国時代」といわれている。これがどういうことかを示す、象徴的な本が登場した。『全国あいどるmap 2012-2013』(エンターブレイン)に登場するのは、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地を拠点に活動するアイドルばかり。アイドルと聞いて連想するAKB48やももいろクローバーZ以外にも、これだけの数がいるということに驚かされる。

 そこで、この本を企画したプランナーの山村哲也さん、そして取材・執筆を担当した、アイドル取材を数多く行っている音楽ライターの南波一海さんに、出版のいきさつや全国のアイドル事情を語ってもらった。

――アイドルと聞いて、普通の人が思いつくのはAKB48やハロプロだと思うんですが、『全国あいどるmap 2012-2013』に載っているのは、それ以外のアイドルということですか?

山村哲也(以下、山村) コンセプトとしては、東京以外で活動している女性アイドルグループです。あまりそういうふうに言われたくない人もいるらしいんですが、わかりやすく言うと「地方アイドル」ですね。

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南波一海(以下、南波) ご当地感があると思われたくないアイドルもいるんですよね。だから、この場所に住んでいるアイドル、ぐらいにしてます。

――おふたりが地方アイドルに注目し始めたきっかけを教えてください。

山村 昨年までレコード会社に勤めていたので、アイドルの情報は得ていました。でも一番のきっかけは、ちょうど1年前にタワーレコードから「T-Palette Records」という、アイドル専門レーベルが立ち上がったことですね。嶺脇育夫社長がアイドル好きなのは知ってたけど、そこでNegiccoをリリースするということと、LinQっていう福岡のグループがいることを知って。秋葉原で行われたインストアイベントが、すごく面白かったんですよ。ただの地方アイドルって思ってたのが、みんなかわいいし、曲もいい。こういうのってどれぐらいいるんだろうって調べ始めたところ、全国各地にいるらしいと。オタク気質に火がついて調べ始めたんですが、調べる上で、個人的に選手名鑑みたいなのが欲しかったんですよね。同じようなことを思ってる人はきっとたくさんいるだろうし、全国のアイドルファンは助かるんじゃないかなって思ったのが、この本を作るきっかけになりました。

――タワレコ嶺脇社長のアイドルへのハマリっぷりは、『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)でも特集されて話題になりましたよね。

南波  僕はもともと、グラビアアイドルが好きだったんですよ。父親が出版関係だったこともあって、子どもの頃から家に漫画雑誌がいっぱいあったんです。こないだグラビアやってた人がテレビに出るようになったとか、マイナーな雑誌に出てた人がメジャーな雑誌に移ったとか、政治的な部分をチェックすることが好きで、それはいまだにやってます(笑)。大人になってから、そういうことを人前で語る機会も増えてきたんですが、評論をしているうちに、AKB48がグラビアに入ってきたんです。これはグラビアという一面だけでは語れないな、アイドルの音楽もチェックしないと、という思いが大きくなってきた。音楽誌がももいろクローバーZを取り上げるようになって以降、アイドルを音楽サイドから書くことが急に増えました。その頃はアイドル全般については詳しくなかったんですけど、これはちゃんと調べないといけないぞって思ったんです。

――音楽ライターとして、アイドル音楽も押さえないといけないと?

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