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日刊サイゾー トップ > 社会  > 温州高速鉄道事故、新事実が発覚

温州高速鉄道事故の一因!? 鉄道部への贈賄企業に川崎重工の名も……

 浙江省温州市で起きた高速鉄道衝突脱線事故から1年がたとうとする中、当時の鉄道部部長、劉志軍が事故への責任と収賄、職権乱用などの容疑で、司法機関に送致されることとなった。劉元部長は今後、党籍が剥奪され、不正に蓄財した財産は没収される見込みだ。

 温州市の高速鉄道事故の原因としては、企業からの賄賂やキックバックにより私腹を肥やすために、運用能力にそぐわない高度な技術を次々採用したことも挙げられてきたが、今回のトップの処分により幕引きが図られた格好だ。

 しかし一方で、贈賄側の責任は、依然、放置されたままである。その贈賄企業について、昨年からネット上で回っている告発文がある。そこには、劉元部長の片腕である張曙光鉄道部運輸局局長が、鉄道建設の発注に絡み受け取ったとされる総額2,000億円の出どころが書かれてあり、その中には技術提供を行った川崎重工の名前も出てくるのだ。

「シーメンス、ボンバルディア、アルストム、GE、GM、そして川崎重工などの名だたる外国企業は張曙光の下に官製談合を行っており、張に巨額の海外預金を蓄えさせるのに貢献した」

 つまり、川崎重工も張元局長に賄賂を贈っていたと、ここには書かれているのだ。この告発文の出どころや信ぴょう性については定かではないが、大手商社の北京駐在員はこう話す。

「賄賂やキックバックが中国固有の商習慣であることは、中国でビジネスの経験のある人にとって常識。受注先からの賄賂を2,000億円も受け取っていた人間を相手に、川崎重工だけ完全にクリーンなビジネスを行うというのは無理がある話でしょう」

 もし、この告発文の内容が真実であるとすれば、40人の死者と200人 近くの負傷者を出した未曾有の大事故について、川崎重工もまったく責任がないとはいえなくなるだろう。

最終更新:2012/06/07 11:22
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