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“公安の魔物”再び――『外事警察 その男に騙されるな』

gsd1.jpg6月2日(土)全国公開  (c)2012『外事警察』製作委員会

 早いもので今年前半の締めくくりとなる6月に突入。ゴールデンウィークと夏休みの谷間ということで、幅広い世代の動員を見込む娯楽超大作やファミリー向け映画の公開が減るかわりに、中規模予算の秀作、大人向けの実力作が続々と封切られる時期でもある。今週はそうした最新作の中から3本をピックアップしたい。

 6月2日公開の『外事警察 その男に騙されるな』は、警視庁公安部外事課による国際テロリズムとの戦いをサスペンスフルに描いた2009年放送のNHKドラマを映画化。11年の震災後、混乱に乗じて東北の研究施設から核起爆装置の技術が盗まれ、同じ頃朝鮮半島から日本にウランが持ち込まれたとの情報がCIAから入る。かつて強引な捜査手法が問題になり外事課から追放された住本(渡部篤郎)が呼び戻され、テロ組織の企みを未然に防ぐべく外事4課のメンバーらと活動開始。一方、外事警察の動きを察知した韓国NIS(国家情報院)も、日本に送り込んだ潜入捜査官に極秘作戦を指示。情報戦と実力行使による三つ巴の戦いがエスカレートしていく。

 麻生幾の小説『外事警察 CODE:ジャスミン』(NHK出版)を原案に、堀切園健太郎監督ら製作陣が、警察関係者から原子力研究者まで幅広く取材を重ねてリアリティーを追求。知られざる外事警察の世界をはじめ、日本の核技術がテロに悪用される可能性、朝鮮半島との緊張関係など、従来の邦画ではタブー視されがちだった“裏の現実”を緊張感たっぷりに描き出した。真木よう子、尾野真千子、田中泯、遠藤憲一、余貴美子、石橋凌など豪華共演陣が、重厚な映像とスピーディーな展開を支える。扱うテーマはシリアスだが、行き詰まる心理戦と“だまされる快感”にゾクゾクする骨太の力作だ。

 6月1日に封切られる『君への誓い』は、実話に基づく奇跡のラブストーリー。幸せな新婚生活を送っていたレオとペイジはある日、交通事故に遭う。昏睡から目覚めたペイジは記憶の一部を失っていて、レオとの出会いも結婚も覚えていない。一向に記憶が戻らないペイジに対し、レオはペイジの心をもう一度射止めようと決意。だが、2人の間にペイジの両親や元婚約者が立ちはだかる。

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