目撃者が撮影! 交通事故被害者を警察が無視して素通りの一部始終
#中国
中国で、警察が横転したトラックの運転手を救助することなく、反則切符だけを切ってその場を立ち去り、運転手がその後死亡したという事件を、当サイトでは4月に伝えたばかりだが(記事参照)、またもや同様の事件が再発した。
交通事故現場を通りかかった警察車両が、現場で横たわる2人の被害者を見捨ててそのまま退散。その一部始終を撮った写真が個人のブログ上(http://wu65102869.blog.163.com/blog/static/18154804320124157135550/)にアップされ、話題となっているのだ。
同ブログによると5月14日、河南省焦作市郊外で2台の二輪車が衝突事故を起こし、転倒した2人の運転手は共にその場で意識を失った。そこで目撃者が、たまたま現場を通りかかった警察車両に救助を求めた。
すると警察車両は一旦停止し、中から2人の男性が降りてきたが、ケガ人の救助を求める目撃者に「俺たちは焦作市の者じゃない。温県の者だ」と告げると、再び車に乗り込んでその場を立ち去ったという。
温県は、焦作市から40キロほど離れた自治体。つまり彼らは「管轄が違うから知らない」と、目の前で倒れたケガ人を見捨てたというわけだ。
問題の写真にも、警察車両から降りてきた2人の男性が、ケガ人を視認しながら再び車両に乗り込み、そのまま走り去る様子がはっきりと写されている。ちなみに彼らは制服ではなく、ゴルフウエアのようなものを着用しているが、現場はゴルフ場に隣接しており、彼らが警察車両を私用していた可能性もある。
2人のケガ人はその後、駆けつけた救急車によって病院に搬送され、快方に向かっているというが、血も涙もない警察の対応に当然ながら批判の声が上がっている。このブログ記事を引用して報じたポータルサイト「網易」のコメント欄には、「これが人民の公僕か」「警察に助けを求めるほうがバカ」など、1万を超えるコメントが寄せられている。
インターネットの普及により、市民による政府や公務員に対する不満噴出や監視の目が厳しくなっている中国。警察も、これまでのように権力にあぐらをかいてはいられなくなるだろう。
(文=牧野源)
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