ズボラー女子急増中? ちまたで話題沸騰の料理コミック第2巻『花のズボラ飯2』
#本 #マンガ #久住昌之
「ズボラー」といわれる人が、じわじわと増えているという。ズボラーとは、掃除をしない、洗濯も溜め込む、料理も手抜き……といった、その名のとおりズボラな人たち。平成22年の国勢調査によると、男性の単独世帯は880万4,079世帯、女性の単独世帯は798万428世帯と、単身で生活する人は男女とも年々増え続けている。気兼ねない一人暮らしであれば、さもありなん、ズボラーとなるのも自然なことだろう。
そんなズボラー女子ブームの牽引役となったのが、このマンガ。『花のズボラ飯2』(秋田書店)は、単身赴任中の夫と離れて暮らす主婦・駒沢花のズボラな食生活を描いた料理マンガの最新刊。宝島社「このマンガがすごい!」2012年版オンナ編第1位、「マンガ大賞2011」第4位と、続けて賞を受賞している話題のコミックだ。花の料理のコンセプトは、とにかく「省略」「迅速」「大雑把」。料理マンガは世に数多くあれど、“手抜き”に重点を置いた作品は今までになかったのではないだろうか。花の一人語り&オヤジギャグが軽快で、楽しい。
ある日の仕事帰り、花は電車内で男子大学生の会話を立ち聞きする。自炊についての他愛もない会話だが、その中の「めんたい豆腐バターライス」に、花は激しく心惹かれ、その晩、実際に作ってみることに。<白米に明太子、バター、くだいた豆腐、きざみネギ、かつおぶしを乗せ、レンジで1分半加熱するだけ>という超カンタンなズボラ飯だが、「うんまぁ~~い!」と花はご満悦。明太子とバターの組み合わせが妙なる一品だ。
ほかにも白菜とベーコンをコンソメで煮るだけの「白菜ベーコン鍋」や、茹でキャベツを冷まし、きざみミョウガ、かつおぶしを乗せ、味ポンをかけただけの「ミョーキャベ」など、四季折々のズボラ飯17品が掲載されている。
実際、レシピどおりに料理するのは億劫なものだが、ズボラ飯には見栄も体裁も計量カップも必要ない。忙しい現代人にとって“ズボラ飯”は、合理的かつ経済的なライフスタイルなのだ。
(文=平野遼)
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