六本木闇社会の”キーマン”に逮捕状 芸能人御用達「闇カジノ」の全貌が暴かれる日
#本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」 #本多圭
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!
芸能界に幅広い人脈をもつ不動産会社「ABCホーム」の塩田大介元会長。警視庁は6日、ABCが所有する不動産について、虚偽の登記で落札を逃れようとした疑いがあるとし、同社社長である塩田の兄ら4人を競売入札妨害容疑で逮捕した。だが、当局関係者によると、逮捕状が出ている塩田自身は逃亡しており、現時点では逮捕に至っていないという。
塩田といえば、政財界や芸能界、はたまた裏社会にまで足を突っ込んできたことで知られる。特に、今回の事件の舞台ともなっている東京港区にある「西麻布迎賓館」と呼ばれるビル内では裏カジノを運営していたといわれ、さまざまな有名人が出入りしていたようだ。今回の逮捕をきっかけに、裏カジノの実態が解明されることが期待される。
昨年9月、この迎賓会前で塩田は暴力団関係者らに襲われ、重傷を負っている。これは、韓国のカジノを舞台にした金銭トラブルがきっかけだったが、奇しくも同事件の捜査の過程で、当局は迎賓館内で行われていた裏カジノにも注目しだした。
塩田を襲ったのは、アイドルだった本田理沙の元夫でもある菊次達朗容疑者を中心とした一派だった。しかし事件勃発後、菊次は行方をくらまし、傷害事件の捜査は頓挫していた。菊次は、別件の水資源や金山開発の投資詐欺事件で大阪、青森などの9府県警から指名手配されて逃亡していたのだ。その菊次は昨年12月、都内に潜伏しているところを大阪府警に逮捕された。これで傷害事件に加え、迎賓館での裏カジノの実態も解明されるのではと期待した。
というのも、傷害事件に絡んで、当局が塩田の自宅を家宅捜索した際、トラブルの原因になった韓国のカジノの顧客名簿と同時に、迎賓館で行われていた裏カジノの顧客名簿を押収していたという情報を筆者は掴んでいたからだ。親しいマル暴の捜査関係者も「裏カジノに関する捜査を行っていく」と話していたので、菊次の逮捕が突破口になると思っていた。しかし、遅々と捜査は進まない。捜査関係者は「本線の詐欺事件が、9府県にまたがっているから時間がかかる。詐欺事件が終わり次第、捜査に入ると思うよ」と話していた。
そんな折、塩田の周辺者が競売入札妨害容疑で逮捕された。塩田自身が逮捕されるのも時間の問題だろう。当局は裏カジノについても黙っていないはずだ。
塩田は、2005年に元タレントで銀座7丁目の高級クラブ「Y」(すでに閉店)のママと結婚。媒酌人は自民党の元幹事長の中川秀直。披露宴には、酒井法子をはじめ、そうそうたる芸能人が出席し、塩田の芸能界での人脈の強さを見せつけた。その後、塩田は脱税で逮捕されて会長職を退いたが、院政を引いて、芸能人御用達の飲食店が入る「迎賓館」を経営。ウワサされる裏カジノの顧客としては、塩田や菊次と親しいミュージシャンのMやG、元女子プロゴルファーのTらの名前が挙がっている。また、暴力団関係者が出入りしているともいわれ、芸能関係者との交流の場になっていたようだ。昨年、10月に東京都でも施行された暴力団排除条例を機に”芸能界の浄化”が叫ばれたが、実際には何の効果も挙げてないだけに、今回の事件を突破口に実態解明を期待したい。
(文=本多圭)
ロクでもねぇ。
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