「次のオネエを探せ!」大御所声優・三ツ矢雄二のブレークに見るバラエティの人材難
#テレビ #声優 #テレビ辛口研究所
いま数々のバラエティ番組で引っ張りだことなっている声優・三ツ矢雄二。クネクネした動きや独特のしゃべりに対する「オネエなのかどうか」という周囲からの問い→「グレーゾーンです」という本人の返しは、いつの間にか一発芸のようにもなっている。
もともと声優界の大御所だった三ツ矢雄二が、なぜ唐突に露出を増やしてきたのか。あるテレビ関係者はこう指摘する。
「バラエティ番組の”オネエ”頼みはますます進んでいて、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)などでもオネエタレントが出る回は視聴率がいいですし、いつも1ケタ視聴率のAKB48番組『なるほど!HS』(日本テレビ系)ですら、オネエタレントが出る回だけ高視聴率を獲得しています」
確かに、同番組の視聴率が2ケタになったのは、ここ数カ月の間で、2011年10月13日放送分『AKB×元アイドル×おネエ!気になる業界の裏側150人生態調査2時間SP』(13.5%)、1月19日放送分『AKB×芸能事情ツウ×おネエ 気になる業界の裏側144人(秘)生態調査2時間SP』(13.8%)の2回だけ。本当に「オネエタレントを出しておけば間違いない」と思えるほど数字を持っている便利な存在となっている。
だが、あるマンガ編集者は唐突な三ツ矢雄二のブレークに、首を捻る。
「三ツ矢雄二さんは、大ヒットとなった舞台『ミュージカル・テニスの王子様』シリーズの脚本でもおなじみで、美少年好きということも、普段から変わらないオネエっぽいしゃべりやキャラクターもマンガ・アニメ業界では以前から有名なんですけどね。たまたまマツコ・デラックスやミッツ・マングローブなど、次々に出てくるオネエキャラの”次”を探しているところに、三ツ矢雄二さんがピタリとハマったってことなんでしょうね」
加えて、テレビ朝日を中心とした、近年の「アニメ特集番組」「声優特集番組」の頻発による露出も追い風となっているだろう。ある編集者は言う。
「近年、声優の大御所・神谷明が契約上の問題で『名探偵コナン』の毛利小五郎役を解任されるという騒動があったように、声優さんの報酬は非常に低く、声優業のみで食っていけている人はごくわずかという厳しい現状があります。声優を集めたバラエティ番組やアニメ特集ばかりを頻繁に流すのは安直だとは思いますが、生活の向上、地位の向上のためにベテラン声優さんたちが露出を増やしているということもあるのでは?」
「グレーゾーンです」のみの一発屋芸人のように消費されてしまわないことが、今後の課題となるのかも。
たっちゃん、頑張って!
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