「明日咲」「流星」「祈翼空」……DQNネーム、いくつ読める? 『クイズ いまどき日本人の名前』
#本
DQNネーム――。ウィキペディアによると、<マンガ・アニメ・ゲームなど架空のキャラクターからとった当て字の名前のように、読みづらい名前や、常識的に考えがたい言葉を(戸籍上の)名前にすること。一般的に使われる「珍名」とほぼ同義>だという。男の子なら「~郎」や「~男」「~太」、女の子ならば「~子」や「~美」「~代」などがスタンダードだった時代はとうに過ぎ、最近では、初見では読めない、個性的な名前が好まれる傾向にあるという。
『読めるかな!? クイズ いまどき日本人の名前』(スコラマガジン)はその名の通り、難解な名前をクイズ形式で学べる一冊だ。「絆美(ばんび)」「祈翼空(きっく)」といった初級編から始まり、中級編、上級編、達人編と続くのだが、達人編までいくと、もはや漢字本来の読みなど跡形もない。「明日咲(つぼみ)」、「流星(ねがい)」など、読み方よりも意味やイメージを重視する名前が並んでいる。
このDQNネーム、芸能人たちも好んで子どもにつけているようで、タレント・土屋アンナの長男は「澄海(すかい)」くん、次男は「心羽(しんば)」くん。アクション俳優・千葉真一の長男は「真剣祐(まっけんゆー)」くん、次男は「郷敦(ゴードン)」など、親の強烈キャラに負けず劣らず、なかなかパンチが利いている。
確かに子どものころは珍しがられ、「かわいい」ともてはやされることもあるだろうが、困るのは彼らが大人になってからだ。先日もネット上の大型掲示板で「DQNネームです。死にたい…」というスレが立ち話題になっていたが、否応なしにDQNネームを付けられた子どもたちが大人になり、恥ずかしい思いをしているケースは少なくないようだ。
DQNな親にDQNネームを付けられてしまった彼らは、一生、その名前を背負って生きていかなければならないのだろうか。
実は、DQNネームから逃れる方法がある。現行の戸籍のシステムには、読み方という概念はなく、漢字だけがコードとして登録されている。また住民票においても、自治体によってフリガナの記入欄がある場合もあるが、任意のため、必ず記入しなければならないということはない。記入している場合でも、役所で申請書を1枚書けば、簡単に読み方を変更することができる。このように、名前の読み方には法律的な根拠はどこにもない。たとえば先の「絆美」を「きみ」、「流星」を「りゅうせい」と変更することも可能なのだ。
名前とは、生まれてきた子どもに親が一番初めにあげるプレゼント。夢や願いを込め、字画を調べ、悶々と頭を悩ませるものだが、個性を求めれば求めるほど、DQNネームになってしまう可能性がある。そして多くの場合、親はそれがDQNだとは気付いていない。そんなDQNネームで悩んでいる人は、親には内緒でこっそり、読み方を変えることをお勧めしたい。
DQNネームじゃなくてよかった。
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