ついに再審請求受理の動きも……東電OL殺人事件の”真犯人”に迫った衝撃の1冊
#事件 #本
東京都渋谷区で1997年3月に東京電力の女性幹部・Yさんが殺害された東電OL殺人事件」で、無期懲役が確定したネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者の再審請求が認められる可能性が出てきた。
21日付けの読売新聞朝刊が、被害女性の体内から採取された精液などのDNA鑑定の結果、マイナリ受刑者以外の男性のものと分かり、さらに、DNA型は殺害現場に残されたマイナリ受刑者以外の人物の体毛と一致。05年3月にゴビンダ受刑者が出している再審請求が認められる可能性があることを報じたのだ。
いまだに謎の多い事件だが、事件発生から7年後の04年から事件発生現場で約400日にわたる取材を行い、真犯人に迫ったのが、ジャーナリストの永島雪夫氏が記した『東電OL強盗殺人事件 午前0時の逃亡者』(リアン合同会社)だ。
永島氏は写真週刊誌「フォーカス」(新潮社)を経て、ノンフィクションライターに転身。以後、94年4月から尾崎豊の死の真相を追ったルポを夕刊フジ、「週刊宝石」(光文社)誌上で短期連載。その後、「週刊ポスト」(小学館)、「週刊現代」(講談社)で政治・事件問題を執筆するなどし、グリコ森永事件、世田谷一家殺人事件、3億円事件などの未解決事件の真相を探るべく取材活動に奔走。東電OL事件の”闇”に切り込んだ。
同書で永島氏は事件現場周辺住民の被害者の目撃証言を手がかりに、被害者の定期券が、ゴビンダ受刑者の土地勘のない豊島区の民家で発見されたことに着目。
地元に長年住み、”主”とも言える老人から、前科のある男が被害者につきまとい、事件後、周辺から姿を消したが、最高裁でゴビンダ受刑者の無期懲役が確定した03年10月以降にまた舞い戻ってきたことを知る。
永島氏はその男の過去を知る友人ら関係者を徹底的に取材して”外堀”を埋め、ついに男と接触を図る。
永島氏が足で稼いだ事実を余すところなく書き込み、これまで世に出ていなかった新事実に切り込んで行く同書だけに、ネット上では「凄まじいね。身の毛がよだつものがある」、「迫真の聞き込み内容には下手な推理小説をしのぐ面白さがある」などと感想が寄せられている。
永島氏は「東京スポーツ」のインタビューで「ここまできたら、裁判所と検察には良心をみせてほしい」と再審請求が認められることを切望している。
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