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チャリティーの一方で相次ぐ海外アーティストの来日キャンセル 洋楽業界は存亡の危機

SUMMER-SONIC-2011.jpgSUMMER SONIC2011公式HPより

 海外アーティストの「日本公演」回避の動きが強まっている。ジャネット・ジャクソン、ケシャがそれぞれの来日公演を延期したほか、ニーヨの一部公演も中止。今後も、R&B/ヒップホップ系のイベント「スプリングルーヴ」をはじめ、4月半ばまでの公演の大半がキャンセルされる事態となっている。

「開催中止・延期に際しては、被災地への配慮という理由が掲げられています。しかし一番の理由は、海外アーティストの間で、放射能汚染に対する恐怖心が広がっていることでしょう。菜食主義者でもあるジャネットやケシャは環境保護活動に熱心で、放射能に対する恐れは人一番強いですからね。4月のイベント中止も、電気供給の問題もさることながら、出演予定者からのキャンセル続出が一番の理由だと伝わっています」(レコード会社関係者)

 こうした背景には、福島第一原発事故の詳細が海外メディアで大々的に報道されていることもある。その結果、8月に予定されている「サマーソニック」の開催を危ぶむ声も。

「主催のクリエイティブマンプロダクションは『スプリングル―ヴ』『パンクスプリング』の中止で打撃を受けている上に、海外アーティストの日本回避の動きが止まらないのです。今年のサマソニにはレッドホットチリペッパーズやストロークスなどが出演を予定していますが、すべてのアーティストが出演するとは考えにくい。開催にこぎつけたとしても、海外勢の穴を埋めるべく、日本人中心のラインナップが組み直される可能性もあります」(前出の関係者)

 一連の動きに対して「日本の洋楽市場にとって存亡の危機」と訴えるのは、ある洋楽担当プロモーターだ。

「ここ数年、『チケットが売れない』『小さい場所でしか出来ないならやっても仕方ない』などの理由で、海外アーティストの”日本飛ばし”が進んでいます。大きな会場を埋められるのはマドンナクラスのビッグアーティストだけで、中堅バンドは本国よりも数段小さな会場でやらざるを得ない状態ですからね。香港公演はあるのに東京公演がないなどのケースも増えており、今回の原発事故をきっかけに、そうした流れが強まることを危惧します」

 海外ではU2やリアーナらがチャリティーCDを制作するなど、復興支援の輪が広がっている。洋楽文化の灯を消さないためにも、原発事故が収束に向かい、彼らの来日公演がスムーズに行われるよう期待したい。
(文=外場林太郎)

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最終更新:2013/09/24 16:01
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