ここまでやるか!! 娯楽アクション映画の金字塔『エクスペンダブルズ』
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当代最高のアクションスターたちが結集した「消耗品軍団」が、ついに日本への上陸作戦を決行する! アクション超大作『エクスペンダブルズ』(松竹配給、10月16日公開)は、監督・脚本・主演のシルベスター・スタローンが、友人のアクション俳優やプロの総合格闘家らに自ら出演を呼びかけ、宿年のライバル同士だったアーノルド・シュワルツェネッガーとの初共演を含め、ブルース・ウィリス、ジェット・リー、ジェイソン・ステイサム、ミッキー・ローク、ドルフ・ラングレンといった錚々たる顔ぶれの競演が実現した奇跡のオールスターキャスト映画だ。
「エクスペンダブルズ」(消耗品軍団)とは、バーニー(スタローン)が率いる凄腕ぞろいの傭兵部隊。ソマリアの武装海賊を討伐し、人質救出作戦を鮮やかに完遂した彼らのもとに、チャーチと名乗る謎の男(ウィリス)から仕事の依頼が入る。それは、南米の軍事独裁国家ヴィレーナで非人道的な圧政を敷く将軍の殺害という困難な仕事。現地に赴いたエクスペンダブルズを待ち受けていたのは、屈強な軍隊とのかつてなく危険で過酷な死闘だった……。
『ロッキー』『ランボー』という2大人気シリーズでアメリカを代表するアクションスターとなったスタローン。CGやワイヤーを多用する今どきのアクション映画に喝を入れるかのように、本作ではリアルな肉弾戦に徹底してこだわった。自身も元プロレスラーのスティーブ・オースティンとの格闘シーンで首の骨を折ったほか、カンフーの達人ジェット・リーと極真空手の黒帯保持者であるドルフ・ラングレンとの”お宝”対決シーンも用意。さらに後半、日本ではPRIDEでの活躍で知られるノゲイラ兄弟をはじめ、プロの総合格闘家を敵軍のレッドベレー役に揃えてエクスペンダブルズの面々と対峙させ、痛みが伝わってくるほど壮絶なガチンコ勝負と、銃弾撃ちまくり爆破しまくりのド派手なドンパチの連続に、「ここまでやるか」と爆笑しつつ声援と喝采を送りたくなるだろう。
ブルース・ウィリスとシュワルツェネッガーがカメオ出演したシーンでは、シュワちゃんの政界転身をネタにしたジョークなど、軽妙なやりとりが笑いを誘う。正直物足りなさもあるが、続編ではウィリスがラスボス的な敵役として出番が増える可能性もあるというから楽しみだ(続編の出演候補にはほかに、ジャン=クロード・バン・ダムやジャッキー・チェンの名も挙がっている)。
一足早く8月に公開されたアメリカでは、2週連続で興行収入ランキング首位を記録し、スタローンのこれまでの監督作、主演作のオープニング記録を塗り替える歴代最高のヒット作となった。娯楽アクション映画の金字塔とも言える本作は、日本でもこの秋一番、いや今年一番の話題作となるかも。ハリウッドパワー全開の本作を映画館で体感すれば、大スクリーンからあふれ出すスターたちのオーラとファイティングスピリットを浴びてきっと元気になれるはず。アクション映画ファンにとってはマストの1本であり、難しいことは考えずに楽しい映画でスカッとしたいという向きにもオススメの快作だ。
(文=eiga.com編集スタッフ・高森郁哉)
『エクスペンダブルズ』作品情報
<http://eiga.com/movie/55323/>
まさに。
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