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徳光正行の「この夏、絶対見ておきたい"スゴい"7タイトル」

『クラッシュ シーズン1』で魅せた”ド変態のくせにゴーマン”なデニス・ホッパーの怪優ぶりに脱帽

1009_crash2.jpgテレビシリーズのヒューマンドラマとして傑作との声も。

[徳光正行オススメポイント!]
世紀の怪優による遺作の変態的なシーンは必見!

 いくつかの人間ドラマが並行し、絡み合うように描かれている同作。その中でも、やはり、デニス・ホッパーの演技力には脱帽しました。特に、1話目での、女性運転手にちんこを見せて激怒されるシーンは大爆笑。ド変態のくせにゴーマンという設定はホントにステキですね(笑)。昔、ケビン・コスナーがタイでマッサージ師にオナニーを見せたことが報じられ大問題になりましたが、デニス・ホッパーの狂気をはらんだ雰囲気は、ちんこを見せるくらいならおとなしいとさえ思えてしまう。当時、がんを患っていたという彼の怪優ぶりは、かつての松田優作のように、死に場所を探して最後の作品に出ているという、鬼気迫るものがありました。

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 あと、ドラマにしてはオッパイがたくさん登場していました(笑)。日本も、アメリカも、テレビのドラマは、どうしても乳首を排除する傾向にあって、それが残念でならないんです(涙)。昔は『土曜ワイド劇場』(テレビ朝日)で、温泉シーンがあったり、死体が裸だったりしたもんですが、そういったものがなくなっていくのは、オッパイ好きとしては我慢ならない。本作のように、日本のドラマもタブーに挑戦してほしいです、マジで。

とくみつ・まさゆき
1971年、神奈川県生まれ。フリーアナウンサー徳光和夫氏の次男にしてタレント。本誌連載のほか、主なレギュラー番組に『ザ・ゴールデンアワー』(TOKYO MX)、『美人塾』(BSフジ)など。近著に『伝説になった男 〜三沢光晴という人〜』(幻冬舎/1260円)。昨年6月、リングの上で帰らぬ人となったプロレスラー三沢光晴氏。彼との、15年間にも及ぶ交流から知られざる素顔を浮き彫りにした渾身のエッセイです。

[宣伝担当オススメポイント!]
「ファック!」は当たり前? 放送コード無視の過激作品

1009_crash1.jpgやはりデニス・ホッパーに目がいきます。

 ロサンゼルスで暮らす人々の”衝突”を描いていますが、現実世界でもさまざまな”衝突”を起こしそうな問題作。
 特に、アメリカ社会が敏感な差別的発言も多く、「ファック!」や「ビッチ!」などの暴言を連発。また、黒人や移民に対しての人種差別表現もあり、米4大ネットワークでは、確実に放送禁止になる過激さです。
 また、内容だけでなく、ビジュアルもテレビドラマとは思えないほどのクオリティ。テレビ番組としては異例ともいえる、フィルム映画の質感を生かすフィルムトーンを駆使、まるで映画を見ているような臨場感を与えてくれます。
 そして、作品のキーパーソンのひとりである音楽プロデューサーのベンを演じたデニス・ホッパーの演技は必見。当時、すでにがんを患っていたとは思えないほど、クセのあるキレた演技を見せています。

(構成/丸山大次郎)
(写真/田中まこと)
(スタイリング/中里智弘)

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テレビドラマ
『クラッシュ シーズン1 DVD-BOX』
音楽プロデューサーと黒人運転手の奇妙な友情、警官たちの不倫や汚職、元ギャングという汚名から脱しようとするコリアンの救急救命士、仮面夫婦のセレブ妻など、ロサンゼルスに生きる人間模様を描いたヒューマンドラマ。2005年に公開され、第78回のアカデミー賞の作品賞や脚本賞を受賞した同名映画のテレビシリーズというだけでなく、音楽プロデューサーのベンを演じるデニス・ホッパーの遺作となったことでも注目を集めた。

販売元/ポニーキャニオン
製作総指揮/ポール・ハギス
出演/デニス・ホッパー、 ジョッコ・シムス
時間/650分
価格/1万2600円(税込)
発売/9月2日

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最終更新:2010/09/08 18:00
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