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本多圭の「芸能界・今昔・裏・レポート」Vol.71

ケイダッシュ川村会長は関係なかった!? 渡辺謙ハリウッド進出の裏事情

watanabeken.jpg『誰?-WHO AM I? 』(ブックマン社)

芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!

 大ヒット公開中の映画『インセプション』でレオナルド・ディカプリオと共演している渡辺謙。同作品のプロモーションでメディアに頻繁に露出している彼が、大手芸能プロ「ケイダッシュ」が育てた”ハリウッドスター”として、業界内外で認知されていることに、筆者はいつも違和感を覚える。渡辺がハリウッド進出へのきっかけとなった映画『ラストサムライ』に出演できたのは、ケイダッシュの川村龍夫会長の力ではなく、ハリウッド映画のキャスティングディレクターを務め、翻訳家としても知られている奈良橋陽子さんの尽力があったことを知っているからだ。

 渡辺はNHK大河ドラマ『独眼竜政宗 』で高い演技力が評価されたが、その後、白血病にかかって病魔と闘い続けた。その後、見事病魔に打ち勝った渡辺が、02年に所属していた演劇集団「円」から、ケイダッシュに移籍して演劇関係者をアッと言わせた。渡辺は「芸能界のFA宣言」と語ったが、そんな単純な話ではなかった。

 移籍直前、渡辺と、すでに高知東生と結婚していた女優の高島礼子とのW不倫が女性誌で報じられていた。さらに、渡辺のスキャンダルを掘り起こそうという動きが芸能マスコミ内で活発化した。当時、所属していた「円」では、このスキャンダル攻勢から渡辺を守れないという理由により、大手芸能プロのケイダッシュへ移籍したことを記憶している。

 ところが、移籍した途端に、当時の夫人(のちに離婚)の金銭トラブルが発生した。前夫人は、子どもの学校の父兄から、金を借りまくっていたことが取材で明らかになった。その金は渡辺が白血病にかかったときの高額医療費の借金返済に充てられたと言われてたが、実際は、女優の若村麻由美の結婚相手で宗教団体「釈尊会」の教祖だった故・小野兼弘さんからの借り入れの返済だったことが、その後、前夫人が起こした”離婚裁判”で明らかになっている。しかし、そもそも小野さんからの借り入れた金の使途は、いまだに不明である。

 この離婚裁判では、さらに驚くべき事実が出てきた。前夫人から、渡辺の愛人の名前が実名で暴露された。前述した若村をはじめ、斉藤由貴、池上季実子、荻野目慶子、それに高島。渡辺側はこうした事実を否定したが、当時のワイドショーの格好のネタにされた。移籍したケイダッシュは、結局スキャンダルを押さえるどころではなく、手をこまねいて、金銭・離婚スキャンダルが通りすぎていくのをただ見守るだけの体たらくだったのだ。一体、何のための移籍だったのか、はなはだ疑問だった。

 この間、渡辺には『ラストサムライ』でアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされるという吉報が届いていたが、それを受け、ケイダッシュの川村会長は立役者然として、渡辺とツーショットでマスコミに登場。以来、渡辺を”ハリウッドスター”にしたのはケイダッシュ、いや川村会長だという印象が強いが、筆者はそれに対して「渡辺をキャスティングしたのはあなたじゃなく、奈良橋さんだろう」と突っ込みたくなるのだ。

 渡辺が与えられたチャンスをものにし、自らの手でハリウッドでのキャリアを重ねていっていることは評価すべきだろう。だが、その裏でケイダッシュが「我が物顔」でその恩恵に預かり、政治力を振るっているのは、彼にとっても業界内のイメージはよくない。渡辺には、本当の意味でFA宣言し、ケイダッシュの傘の下ではないところで、ワールドワイドに活躍してもらいたいものだ。
(文=本多圭)

誰?-WHO AM I?

謙さんです!

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最終更新:2013/02/14 11:12
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