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これでアナタも人気者!? 中年生態学『オヤジ★ジェスチャー』

oyajiteburi.jpg『オヤジ★ジェスチャー』/晋遊舎

 先日、晋遊舎より『オヤジ★ジェスチャー』なる本が発売された。「モテたい、ウケたい、イジられたい! オヤジ新時代到来! オヤジの生態に学べ!」という帯の通り、オヤジ世代特有のジェスチャーが満載の本著。その詳しい意味と使用例・注意点などがイラスト入りで解説されている。紹介されているジェスチャーの多くは、誰もが一度は目にしたことのある古典的なものばかりだ。

 たとえば、一昔前に流行った、親指を立てて「彼氏」、小指を立てて「彼女」を表すジェスチャー。ポーズの取り方が図説されるだけでなく、「彼氏の場合:『最近、コレとうまくいってんのぉ? なんでも相談にのるからね』」と、具体的な使用例まで挿入されており、さらには「女性社員に使用する際、あまりしつこくやると、セクハラで訴えられる場合があります。楽しくてもほどほどにしましょう」とご丁寧な注意書きも。

 他にも、「2本の波状のラインを縦に描くジェスチャー:ボンキュッボン」、「手の上でゴマをするようなジェスチャー:ごますり」など、薄ら寒くも愛しきジェスチャーが並んでいる。

 さらに巻末には、「オヤジ語辞書」を掲載。「アベック」「ナウい」「そんなばなな!」と、時代錯誤を通りこして、もはや懐かしさすら感じる死語の数々がズラリ。

bqb.jpg「ボン・キュッ・ボン」の解説ページ。[正しいやり方]の
項目には「(両手を)好みのヒップの大きさにし、いやら
しい目をする。」との記述も。完璧主義だ。

 いったいなぜ今、「オヤジジェスチャー」なのだろうか。本著の編集を担当した晋遊舎の功刀氏に話を聞いた。

「テレビのニュース番組で放送される”サラリーマンインタビュー”を受けている”オヤジ”たちは大抵ほろ酔いで、それが例え暗いニュースの話でも、見ているとつい笑ってしまうんですよね。酔いどれオヤジの変わらぬ姿に、ある意味元気付けられたり。”オヤジ”って、どこか懐かしく、なんとなくホッと安心する雰囲気を持っていると思うんです。私たちがこの先”いいオヤジ”になったときに、今あるオヤジ文化に相当するような独自のコミュニケーション文化を持っているだろうか、と……。このままでは無形文化としての”オヤジジェスチャー”、ひいてはオヤジ文化そのものが失われてしまう事に危機を感じていたデザイナーさんと、これを記録にとどめ、次の世代に伝えようと、この企画が出来上がりました。自分がもっとオヤジになって、自然にオヤジジェスチャーをした時に、分かってもらえないのは寂しいですからね」

 と、いたって真面目な表情で語る担当者さん。確かに、最初は「寒い」と思っていたオヤジジェスチャーも、実際にイラストを見ながら手を動かしてみるとやけにシックリと身体に馴染むような。そして何だか元気が出てきたような気も。

 年末年始の飲み会にむけて、オヤジ世代も、若者世代も、この本を読んで「オヤジジェスチャー」を使いこなしてみてはいかがだろうか。ただし、同席者に引かれるか引かれないかはアナタ次第だが……。

●『オヤジ★ジェスチャー』
単行本: 113ページ
出版社: 晋遊舎
価格:798円(税込)

オヤジ★ジェスチャー

完全マスターを目指せ!

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最終更新:2008/12/26 08:00
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