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“アート界の錬金術師”村上隆が映画参入! 第1弾は超ロリ映画

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 サラリーマン的な監督が増えつつある日本映画界に、突如ユニークなキャラクターが現れた。”アート界の錬金術師”村上隆の一番弟子であるMr.(ミスター)がその人だ。彼の初監督作である『誰も死なない』は34分という上映時間の中に「これでもか、これでもか」と言わんばかりにロリコン趣味をぎゅうぎゅうに詰め込んだもの。11月22日(土)からの公開に先立って監督であるMr.とエグゼクティブプロデューサーを務めた村上隆が、オタクの聖地・秋葉原で会見を開いた。会見には映画に主演した、しほの涼らティーン雑誌などで活躍する5人の美少女たちも参加し、会場に甘酸っぱい雰囲気をもたらした。

 『誰も死なない』は5人の仲良し中学生たちがサバイバルゲームで、宿敵であるギャル系チームにリベンジするまでを描いているが、ストーリーはあってないに等しい。見どころは、ピンクのチェック柄のミニスカが眩しい中学の制服や、5人の美少女たちのキャラクターに合わせて布地からカラフルにデザインされたミリタリーファッション。Mr.渾身のデザインによるファッションを少女たちが着こなし、サバゲーという仮想戦場を走り回る姿がハイライトとなっている。

kaikaikikisub2.jpg しほの涼がスクール水着で平泳ぎする様子を水中カメラで追い掛けるなどのシーンはマニアが食いつきそうだが、ノーマルな人間が観たら合成甘味料たっぷりのかき氷を一気食いしたかのような衝撃が脳みそを襲うはずだ。世間からの評価を恐れずに、自分の求めている理想世界を忠実に撮り上げたという点では、Mr.は確かに”アーティスト”と言えるだろう。まぁ、著名な映画評論家たちは観ないだろうけど。

 劇中で着ていたポリスファッションで会見に現れたMr.に、「どんな人たちに観てほしいか」と尋ねたところ、「そうですねぇ、多分叩かれると思うんですけど、アニメオタクの人たちに観てほしいですね。アニメオタクの人たちは実写ものは嫌いだから、あまり好かれないと思うんですけど。でも、やっぱり、ちょっと観てほしいですね」と返答。

 言葉少なめなMr.に変わって村上隆は「Mr.のこれまでの2D作品はロリコンの文脈しか読み取られなかったが、オタクの悲哀が感じられ、それは現代の米国の若者たちの抱いている悲哀にも通じると思う。今回、2Dから実写映画にしたことで彼のメッセージ性が出てくるんじゃないかと思った」と映画化の企画理由を説明。また「Mr.はジミー大西ちゃんみたいなキャラだから(突っ込んだ質問で困らせないでね)」と一番弟子をかばう師弟愛ぶりも見せた。

kaikaikikisub1.jpg村上隆(右)の一番弟子、Mr.(ミスター=左)は
ポリスファッションで登場。1969年キューパ生ま
れ。ロリコン満艦飾ムービー『誰も死なない』は
すでにロンドンのアートフェアやパリ、NYでのMr.
の個展で上映され、中には号泣するギャラリー
もいたとのこと。まさにキキカイカイだ。

 会見中、「汚ギャルって知ってる? ネットで見たんだけど、犬とかと一緒に暮らしてて凄く汚いんだよ。でも、ちょっとそんな女の子への憧れもあるかな(照笑)」とMr.が発言し、「え~、どういう意味?」と少女たち引かれるひと幕もあった。これから天然性のキャラクターに磨きをかけていけば、面白い存在になりそうだ。ポリスファッションはこの日だけにせず、ぜひとも水野晴郎先生の後継者に育ってほしい。

 会見では村上隆の監督作となる実写映画『ダハァーマ』(2009年秋公開)、アニメ作品『カイカイとキキ』(2010年公開)の予告編も上映され、村上隆率いるアート集団「カイカイキキ」が映画産業に参入することも公表された。日本のオタク文化を欧米に輸出し、ビジネス的な成功を収めた村上隆にとって、ぬるま湯的な映画が量産されている現在の映画界は充分に勝機ありと睨んだマーケットなのだろう。まずは村上隆が映画界に放った最初のヒットマンであるMr.の活躍を見届けたい。
(長野辰次)

『誰も死なない』
エグゼクティブプロデューサー/村上隆 監督/Mr. 出演/前田希美 和田瞳 鈴木瑠華 小西悠加 しほの涼 制作・配給/カイカイキキ 11月22日(土)~12月5日(金)下北沢トリウッドで公開。12月27日(土)、28日(金)は秋葉原UDXシアターでも上映。
http://www.nobodydies.jp/

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最終更新:2008/11/13 18:00
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